秋の紅葉が終わると、一気に風景から色彩が消えてゆくイメージです。木が葉を落として、花も少ない今時分が一番淋しく感じる気がしますが、そう感じる期間もわずか一ヵ月ほどで、来月には梅や寒桜や、春告げと言われる多くの花が再び彩りますから、季節一巡りというのは本当に早いですね。
ポツンと一輪、満開の群生、どんな花の咲き方も楽しみですが、私は、同じくらい花が終わった後の光景もいいなあと感じます。
例えば、散って大地を飾る、山茶花の花筵(はなむしろ)。
例えば、散って水辺を飾る、桜の花筏(はないかだ)。
花びらを散らすことなく、立ち枯れとなる花もあります。例えば紫陽花。一番好きな花です。まるでドライフラワーのごとく原型を残したまま変色してゆく姿は、きれいではないかもしれませが、散る花には潔さを、立ち枯れる花にはプライドを感じます。
もちろん自分は、美しさよりも、図太く立っていたいのでありますが(笑) 春が待ち遠しいですね。