小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(16)CG
「うん、三人とも会社の同僚なの。立花さんは、あ~っもしかして彼」?
「うん、結婚するの。紹介するね、近藤京平さん。大学の同期の高橋幸子さん」。偶然の出会いに驚きながら席を立った。
「どうも、初めまして。京平です。本日は等ペンションを御利用戴きまして有り難うございます」。
「え~っ。マスター、じゃあマスターの息子さんですか?・・・」
「はい、息子の京平と嫁の美保さんです。偶然ですね、もう何年も使って戴いてるのに。今後とも宜しくお願いします」。
「立花さん、じゃあオーナー婦人になるんだ。立花さん近藤さん、お目出とうございます」。
「有り難う。でも驚いたな、幸子はもう何年も来てるの?・・」
「ええ、ここってお洒落ですもの。ペンションでありながら露店風呂もあるし、お料理もとっても美味しいの」。
すると父はその言葉に満面な笑みを浮かべていた、そしてサービスでワインを出してくれた。
私はそんな美保の友達に交じり、結婚の乾杯を受けた。そしてお喋べりが始まった、しかし、私は美保達の話しに着いて行けず、先に部屋に戻った。すると十分もすると美保が部屋に来た。
「京平さんごめんなさい、あの人達の話しに着いて行けないよね。私も着いて行けないよ」。
「なんだ美保もか、でも父さんや母さんは分かるのかな」。
「ううん、お義父さん言っていたよ。私にも分からないって。ただ相槌打ってるだけだって。聞き流していればいいんだって」。
「そうだよな、俺達に着いて行けない話しに父さんが着いて行ける分けないよな」。
「うん。それでね、幸子に私達の事を京都の父に絶対に話さないように口止めしておいた。もし父に知られたら迷惑かけるから」。
そう言うと美保は寂しそうな顔をした。
「美保、一度京都のお母さんに会わせてくれないか。僕もこのまま黙ってる分けにも行かないだろ」。
「うん、母なら分かってくれてるから良いけど。父は頑固だからもう少し待って」。
「ああ、待つよ。美保も僕と一緒で一人っ子だろ。出来れりばお父さんにもご挨拶してハッキリしたい」。
「うん、有り難う京平さん」。
こうして私達は翌日の昼には白馬を発って静岡へ帰った。
そして月曜日、会社に行くと朝礼で実家を継ぐ事になった事を伝えた。そして本社にその旨を報告した。
すると、本社では困っていた。私が来て急に営業成績が延びた事で返事を保留して来たのだった。
しかし私の気持ちは頑として変わらなかった。そして今まで一度も使った事のない有給休暇を四五日提出した。
その頃、美保はパートで働く事になっていたスーパーに行って事情を話していた。
すると、勤めてくれる事を期待していた女店長は、美保が嫁に入ると言う言葉に二つ返事で諦めて、お祝いを言うのだった。
私はその日、朝から次長の向坂保に引き継ぎをし、その日限りに社員に礼を言って有給休暇に入った。
そしてアパートに帰ると食事の支度を済ました美保は片付けていた。
「どうだったの?・・・すんなり行かなかったって感じね」。
「うん、本社は保留だって言って来たけどさ、決意は変わらないから。有給休暇の45日全部出して来た。美保はどうだったの」?
「うん、結婚して家に入るって話したら、お目出とうって」。
「そう、じゃあ明日不動産に行って引っ越す事を話して、午後から京都に行こう。お母さんだけでもご挨拶したいから」。
「うん、それでね母に電話したら。そしたら母が静岡へ来てくれるって言うの。それで、もう静岡のホテルに来ているの」。
「エ~ッ、じゃあすぐに会いに行こう」。
「はい、ごめんなさい勝手な事して」。
「そんな事ないよ、業々来てくれるなんて嬉しいじゃないか。何も謝る事ないさ。支度して行こうか」。
私は急いでシャワーで汗を流し、着替えると早速駅ビルにあるホテルに向かった。そして車を駐車場に入れるとロビーに向かった。
なんか胸がドキドキして緊張のせいか膝が震えていた。
「京平さん、そんなに緊張しないで。母は話が分かる人だから」。
「うん、でも緊張するさ。大事な一人娘を嫁さんに貰うんだから」。私はホテルの入り口で深呼吸を二度三度とすると受付カウンターに歩いた。
「美保、ここよ」。と、ロビーのボックス席から声がした。
美保は私の手を握ると小走りに走った。そこに立っていたのは藤の柄をあしらった着物姿の品の良い女性だった。
そして、一目で母親だと分かった。美保に似てとても奇麗な母親だった。私も緊張していた気持ちが一瞬がほぐれた。
「お母さん。京平さん、母です」。
「初めまして。京平さんですね、美保の母の美代子です。至らない娘ですが幾久しく宜しくお願いします」。
「はい、ご挨拶が逆になってしまいました事をお詫びします。申し訳ありませんでした。美保さんを大切にします」。
「美保からお話しは伺いました。美保を色々助けて頂いたそうで本当に有り難うございました。恥をお話しするようですが・・・」。
「お義母さん、その事はもう。出来ればお義父さんにもご挨拶をしてからと思いましたが、美保さんがどうしてもと言うものですから」。
私はホットした、そして美保を見る母親の瞳は安心した様だった。
「お母さん、京平さんのペンションにも遊びに来てね。ペンションなのに温泉もあるの。それに御両親が凄く優しいの」。
「そう、良かったわね。良い人に巡り会って。そうそう、結婚に必要な書類、役所から貰って来たわよ」
バックを開けると封筒を出した。そして分厚い封筒も同時に美保に渡した。
「お母さん、こっちの封筒はなあに」?
「うん、何もして挙げられないから。貴方の結婚資金にと溜めていたの。邪魔にはならないから持って行きなさい。
京平さん、済みません。美保から聞いているとお見ますが、主人があの調子で何もしてあげられません、此れで勘弁して下さい」。NO-16-36
「うん、三人とも会社の同僚なの。立花さんは、あ~っもしかして彼」?
「うん、結婚するの。紹介するね、近藤京平さん。大学の同期の高橋幸子さん」。偶然の出会いに驚きながら席を立った。
「どうも、初めまして。京平です。本日は等ペンションを御利用戴きまして有り難うございます」。
「え~っ。マスター、じゃあマスターの息子さんですか?・・・」
「はい、息子の京平と嫁の美保さんです。偶然ですね、もう何年も使って戴いてるのに。今後とも宜しくお願いします」。
「立花さん、じゃあオーナー婦人になるんだ。立花さん近藤さん、お目出とうございます」。
「有り難う。でも驚いたな、幸子はもう何年も来てるの?・・」
「ええ、ここってお洒落ですもの。ペンションでありながら露店風呂もあるし、お料理もとっても美味しいの」。
すると父はその言葉に満面な笑みを浮かべていた、そしてサービスでワインを出してくれた。
私はそんな美保の友達に交じり、結婚の乾杯を受けた。そしてお喋べりが始まった、しかし、私は美保達の話しに着いて行けず、先に部屋に戻った。すると十分もすると美保が部屋に来た。
「京平さんごめんなさい、あの人達の話しに着いて行けないよね。私も着いて行けないよ」。
「なんだ美保もか、でも父さんや母さんは分かるのかな」。
「ううん、お義父さん言っていたよ。私にも分からないって。ただ相槌打ってるだけだって。聞き流していればいいんだって」。
「そうだよな、俺達に着いて行けない話しに父さんが着いて行ける分けないよな」。
「うん。それでね、幸子に私達の事を京都の父に絶対に話さないように口止めしておいた。もし父に知られたら迷惑かけるから」。
そう言うと美保は寂しそうな顔をした。
「美保、一度京都のお母さんに会わせてくれないか。僕もこのまま黙ってる分けにも行かないだろ」。
「うん、母なら分かってくれてるから良いけど。父は頑固だからもう少し待って」。
「ああ、待つよ。美保も僕と一緒で一人っ子だろ。出来れりばお父さんにもご挨拶してハッキリしたい」。
「うん、有り難う京平さん」。
こうして私達は翌日の昼には白馬を発って静岡へ帰った。
そして月曜日、会社に行くと朝礼で実家を継ぐ事になった事を伝えた。そして本社にその旨を報告した。
すると、本社では困っていた。私が来て急に営業成績が延びた事で返事を保留して来たのだった。
しかし私の気持ちは頑として変わらなかった。そして今まで一度も使った事のない有給休暇を四五日提出した。
その頃、美保はパートで働く事になっていたスーパーに行って事情を話していた。
すると、勤めてくれる事を期待していた女店長は、美保が嫁に入ると言う言葉に二つ返事で諦めて、お祝いを言うのだった。
私はその日、朝から次長の向坂保に引き継ぎをし、その日限りに社員に礼を言って有給休暇に入った。
そしてアパートに帰ると食事の支度を済ました美保は片付けていた。
「どうだったの?・・・すんなり行かなかったって感じね」。
「うん、本社は保留だって言って来たけどさ、決意は変わらないから。有給休暇の45日全部出して来た。美保はどうだったの」?
「うん、結婚して家に入るって話したら、お目出とうって」。
「そう、じゃあ明日不動産に行って引っ越す事を話して、午後から京都に行こう。お母さんだけでもご挨拶したいから」。
「うん、それでね母に電話したら。そしたら母が静岡へ来てくれるって言うの。それで、もう静岡のホテルに来ているの」。
「エ~ッ、じゃあすぐに会いに行こう」。
「はい、ごめんなさい勝手な事して」。
「そんな事ないよ、業々来てくれるなんて嬉しいじゃないか。何も謝る事ないさ。支度して行こうか」。
私は急いでシャワーで汗を流し、着替えると早速駅ビルにあるホテルに向かった。そして車を駐車場に入れるとロビーに向かった。
なんか胸がドキドキして緊張のせいか膝が震えていた。
「京平さん、そんなに緊張しないで。母は話が分かる人だから」。
「うん、でも緊張するさ。大事な一人娘を嫁さんに貰うんだから」。私はホテルの入り口で深呼吸を二度三度とすると受付カウンターに歩いた。
「美保、ここよ」。と、ロビーのボックス席から声がした。
美保は私の手を握ると小走りに走った。そこに立っていたのは藤の柄をあしらった着物姿の品の良い女性だった。
そして、一目で母親だと分かった。美保に似てとても奇麗な母親だった。私も緊張していた気持ちが一瞬がほぐれた。
「お母さん。京平さん、母です」。
「初めまして。京平さんですね、美保の母の美代子です。至らない娘ですが幾久しく宜しくお願いします」。
「はい、ご挨拶が逆になってしまいました事をお詫びします。申し訳ありませんでした。美保さんを大切にします」。
「美保からお話しは伺いました。美保を色々助けて頂いたそうで本当に有り難うございました。恥をお話しするようですが・・・」。
「お義母さん、その事はもう。出来ればお義父さんにもご挨拶をしてからと思いましたが、美保さんがどうしてもと言うものですから」。
私はホットした、そして美保を見る母親の瞳は安心した様だった。
「お母さん、京平さんのペンションにも遊びに来てね。ペンションなのに温泉もあるの。それに御両親が凄く優しいの」。
「そう、良かったわね。良い人に巡り会って。そうそう、結婚に必要な書類、役所から貰って来たわよ」
バックを開けると封筒を出した。そして分厚い封筒も同時に美保に渡した。
「お母さん、こっちの封筒はなあに」?
「うん、何もして挙げられないから。貴方の結婚資金にと溜めていたの。邪魔にはならないから持って行きなさい。
京平さん、済みません。美保から聞いているとお見ますが、主人があの調子で何もしてあげられません、此れで勘弁して下さい」。NO-16-36