私を助けながら彼は言ったそうだ。
『この可愛らしいお嬢さんを私に下さい一目惚れしました、、王よ貴方にとっても悪い話しではないはず』
南洋の国ナラは魔防具を造る国でグランデシアはそれを輸入している。彼は婚約を許してくれるなら商品を安く仕入れさせても良いとでも言うのか、この公の場で、公然と。
父はどうするのだろう私は、
『大丈夫よ』と私のおでこを撫でたけれど目は鋭く光っていた。
だがその場にもう一人の人物が名乗りを上げた。
天空の民ロトのエレガと言う人物が
『ならば私も一つ加えてもらおう。私の魔術をお貸ししよう』
そう言うと王の手に紙切れを実現させ
『それに書かれた事は真実になります書いてごらんなさい』と挑発する。
ならば とーー部屋に雨が降るーーと書くと本当に部屋の中に
雨が降りだした。
雨は彼が手を上げると止んだ。
どうだと言わんばかりに、、彼には顔がない。
正確には顔と思われる部分が卵の殻の様な物で覆われていていた。格好は王族と言われればそれなりのものではあったが、
また一連の出来事ゆえに次に名乗り出ようとしていた他国の王子達は出鼻を挫かれた格好になり名乗り出る者は無かった。
さて王はどう出るのか⁈