宮城の作家希望

作品など

#11同盟

2020-09-16 14:02:00 | 小説
『はあっ』
私はベッドに横になり痛む胸に手をやった。
そばには誰も居ない。傷は心臓に近く危うく命を落とす所だったがママの魔法で何とか命は取り留めた。

三日前彼等はジラート王子の魔法陣を使ったらしく謹慎処分で部屋から出られない、でも彼等は王子の命も狙っていた。彼も怪我をした。

彼等はエレガの魔術で捕まえられた。
ママを狙った者もいて足を挫いて少し足を引き立ている。あれ位加護で治りそうだけど。

『済まない私のミスで迷惑を掛けた』
あれから更に一ヶ月後
謹慎の解けた王子が謝りに来てくれた。
『いいえこちらのシステムにも改良の余地が有ると言う事ですから』
『時々驚かされる姫の強さに』
『そっそんな事は、、』
言葉が続かない直ぐに真っ赤になってしまって思う事が伝えられない。

『同盟を組む事になった』
お互いの国が狙われている以上当然の事だろうし私としては彼と一緒に居られて幸せ。
『一旦国に帰る事にした』
色々と準備がいると言う事で一年程会えなくなると『すぐだよ』とは言うけど。

別れの日エレガが私達に魔術で手のひらにお互いの顔が映る通信機を作ってくれて
『私も暫く会えなくなります』と言うと消えてしまった。

『もう寂しいですか』
彼等が去って一日後ナタリーに揶揄われた。
『違うもん』とは言えど一年は長いな、
また胸を摩った痛みとは別の何かで