宮城の作家希望

作品など

5アカネの杖

2020-09-27 14:52:00 | 小説
『この辺りか?』
二人は杖を探す為にアカネの出現地点を探すことにした。そこには一面美しい花が咲いている場所でピクニックでもしていたい気分にしてくれる。
しかし杖はどこにも見当たらなかった。
『元の世界に落ちたのかも?』
『イヤ反応はある特別な反応が..』

『はっ人間になれた凄い』
小さな女の子が杖を持ってはしゃいでいる。
しかも着ている服は木の葉を集めてつないだ格好である。いうなれば木の葉のワンピースだろうか。そのまま街中へと消えて行った。

まだ二人はそこを探していた。
ーーおかしいな反応は確かなのに、しかもこの反応は、、ーー
『その反応は、どの位の反応なの?』
『ここから半径5キロかな、、もう少し捜索範囲を広げるか!』

それにしても、反応がこれほど残るのは、、何も無ければ良いが

一方元の世界に現れた鬼はあまりの民度の高さに何もできず震えていた。

4エレガの思惑とアカネの思い

2020-09-26 13:32:00 | 小説
『えっ、何処に行くと?私は移動魔法は使えないヨ』
『えっ、だって大聖女様の弟子だよね』
固まる二人はもう一度話を整理した。

アカネは元の世界で大聖女様(心さんの事)と風天使や闇天使と出会い魔力コントロールや魔法を習ったが弟子ではない。しかも攻撃系しか使えないし更には杖を無くしたので何も出来ない事を説明した。

『ゴメン弟子だと勘違いした、だとすると計画無理か』
エレガは卵顔をうな垂れた。
計画とは大聖女様に会い世界をもう一度作り直して犠牲者の出ない世界を作る事だった。

『確かに可能性は有るけど、心さんは望まないと思うよ可能ならやってるでしょう。それに私は今の心さんが幸せなのだと思うから、賛成しない』
アカネに睨まれエレガはシュンとした。
エレガは地面にへたり込み卵顔を地面に付けた。

その間も魔物に襲われはしたがエレガが無意識に全て倒していた。
『あっ、またやったか』と一言呟くだけだった。

『ゴメン馬鹿な話しをしたお詫びに杖を探すの手伝うよ』そう申し出てくれた。

3迷い込んだ黒井アカネ

2020-09-25 14:17:00 | 小説
『困ったわね、ここはどこなの?』
紺色のブレザーを着込んだ、学生服の黒井アカネは叫んだ。
『お困りのお嬢さん手伝いますか!』
声をかけたのは仮面の魔術師エレガだった。
相変わらず表情の分からない卵顔で話しかけた。

『...』『その白い顔は何』
『ヘェー君は驚かないんだ私を見ても、私は魔術師のエレガ、君は黒井アカネか魔術師だからそっちの世界の言葉も分かるよ』
『何、別の世界?』

しばらくアカネは考えるのを放棄したのかポカンとした表情をしていた。が、そこに現れた恐竜的な魔物を何事も無く切り裂き駒肉にするのを見ると『スゴーイどうしたの』と興味を示して聞いてきた。

彼女の話によると向こうの世界で学校に行く途中で、』
『学校て何』
今度はエレガが興味を示した。
そんな会話を交わすうちに親密となった所でアカネが話しだした。

学校に行く途中で鬼の様な魔物が現れ、アカネもフラワーステッキを手に戦かおうとしたのだが体当たりされ杖を落とした瞬間ここに飛ばされた。と言う。

時空転移は祖神魔法と呼ばれる失われた魔法だった。
『そんなバカな何故、時空転移が』
『時空転移⁈心さんがよく叫んでいた様な』
『心さんだって君は大聖女様の知り合いなのか、かつてこの世界を救った女神と言うが私はあえて大聖女様と呼んでいる。そして女神を辞めてしまった事も知っている、だからこそなのだがアカネ君が受け継いだのか、そうかそうか』

エレガは納得したとばかりに頷いている。
そしてアカネの手を取ると
『さあ行こう大聖女様の元へ』