12・1・18
あくまで小説五重塔の作者幸田露伴が描いた創作、
何かが云いたくて十兵衛なる人物を設定している。
露伴は目に見えないものを
物語というかたち借りて描こうとしている。
露伴が描く十兵衛に私自身を重ね、
資質に欠けるものがあっても一途に追い求める
強い意志があれば苦難を乗り越えてやがては成就する、というふうに
この物語を読んでいた。
勿論そう云うふうに読ませ、楽しませる優れた物語である。
船橋市塚田公民館主催で文学散歩を企画、実施した。
主宰者の一人として参加者にたまたま発した問いが、
「十兵衛は何故五重塔の建立に思い至ったのか……」だった。
私なりの答えは、
「朗円上人の徳によるものだろう……」だった。
徳って目に見えないものだが、
人を動かすエネルギーを包含しているような気がした。
得する話、儲かる話を追い求め、ことごとく失ってしまった。
以来どうしたら失ったものを取り戻せるか……重要なテーマだった。
追い求めて来た重要なテーマと
全く異なったテーマを今は追い始めている。
12・1・18
あくまで小説五重塔の作者幸田露伴が描いた創作、
何かが云いたくて十兵衛なる人物を設定している。
露伴は目に見えないものを
物語というかたち借りて描こうとしている。
露伴が描く十兵衛に私自身を重ね、
資質に欠けるものがあっても一途に追い求める
強い意志があれば苦難を乗り越えてやがては成就する、というふうに
この物語を読んでいた。
勿論そう云うふうに読ませ、楽しませる優れた物語である。
船橋市塚田公民館主催で文学散歩を企画、実施した。
主宰者の一人として参加者にたまたま発した問いが、
「十兵衛は何故五重塔の建立に思い至ったのか……」だった。
私なりの答えは、
「朗円上人の徳によるものだろう……」だった。
徳って目に見えないものだが、
人を動かすエネルギーを包含しているような気がした。
得する話、儲かる話を追い求め、ことごとく失ってしまった。
以来どうしたら失ったものを取り戻せるか……重要なテーマだった。
追い求めて来た重要なテーマと
全く異なったテーマを今は追い始めている。
12・1・18