13・1・19
ー真似る 書き写す 4 ー
「書き写す」ことにも似たような現象がある。
物事の捉え方、表現の仕方を書き写すことで
なぞる。
天風師による誦句集を昨年9月7日から毎日
一章ノートに書き写している。
天風師は宇宙真理を捉えて
言葉で表現されている。
黒表紙の誦句集を書き写し始めて既に4か月、経過した。
書き写すことで実感を伴って
天風師の説く宇宙真理を更に深く分かった、
少々言い過ぎだろうから、
今まで以上に分かりつつある、と言い換えても良い。
詩もエッセーも小説も書き写す、と云う手法で
一定レベルのものが書けそうに思えてきた。
書き写す、と云う作業を通じてかなり集中するのだろう、
骨と肉の部分が読めてきたような気がしてきた。
私淑する天風師の「安定打坐考抄」を丸ごと書き写し終って、
分かった!分かったぞ!と叫びたい気がした。
一葉の「にごり絵」「十三夜」露伴の「五重塔」を
ノートに丸ごと書き写した。
哲学書と違って、
分かった、とか分からないと云った基準はない。だが、
書き写すって何だか分からないが、
味わい方が深くなる、と云ったらよいのか、兎に角按配が良い。
小説を深く読み、深く味わえる。
そのことに丸ごと書き写す歓びを感じていた。だが、
それだけではなさそうな気がするようになった。
もしかすると、もしかすると、
書き写すことの効果などを研究した論文がありはしないか、と思った。