ももはな日記 ~南フランスでの子育て~

ボンジュール☆
ますますオテンバ娘に成長。
日本から遠く離れたここ南フランスで子育てをしています♪

自由を奪われたフランス

2020年03月28日 | 8才半~9才
「外出禁止」が発令されて、2週間。

「外出許可書」に、変更があった。
変更以前は、外出目的の項目が、5つだったのが、新たに、2項目増え、
日付だけ記入すれば良かったのが、自宅を出た時間も、記入するようになった。

散歩やジョギングをするのは、自宅から1km以内で、1時間以内。
コースを決めて、許可書を所持し、身分証明証も付けて、運動しなければならなくなった・・・。

窓から、ジョギングをしている人を見ていて、
「外出許可書を落としてしまったら、いざ、警察の人に見せる時になって、大慌てとなり、罰金を取られる」と、思った。

財布を落とすより、許可書を落とすほうが、ダメージはデカイ。

もし、何度も、外出する際、許可書を持っていなかった再犯者に、罰金は、1500ユーロと、跳ね上がった。
飛行機代と同じくらいの罰金。

絶句。

しかも、許可書の記入は、鉛筆では不可で、ボールペン等のペン類で記入することとなり、
普段から、大ざっぱなフランス国民に対して、やたら細かな指示。

ストレスを通り越して、恐怖さえ感じる。

フランス人は、こよなく「自由」を愛する国民性で、自分の思うがまま、自由気ままに、生きている。

そんなフランス国民に対して、今回の「新型コロナウィルス」は、自由を奪い、様々な活動の楽しみや喜びを奪い、
健康、そして、かけがえのない命を、奪っている。。。


3月上旬、いつものラ・シオタ市の港。
「外出禁止」が発令される1週間ほど前の写真。

家での学習

2020年03月24日 | 8才半~9才
前代未聞の「外出禁止」が発令されて、1週間。

娘は、「学校閉鎖」と「学校休み」を混ぜて考えていて、
普段、教室でする学校の授業課題を、家ですることを、「宿題」と、勘違いしていた。

担任の先生と、娘のクラスの保護者は、インターネットのコミュニティー・チャット(回覧板)を利用して、
意見や疑問を出し合い、交流。

先生は、授業の課題を、インターネットのアプリケーションを使って、PDF(プリント用紙)式にして、配布。

子どもの学習速度は、皆それぞれ。
個別に出された課題の場合、「ウチの子が、どこまで、学校でしていたか?」保護者は把握し、
1日分の授業の課題を確認し、プリントアウトして、その用紙を、子どもに渡して、「1人でさせる」。


担任の先生からの提案で、1日の「時間割表」を作ってみた☆
こうすると、娘にも、どの時間に、何をするのか?が、一目瞭然で、学習もしやすい。

自宅での学習。
今まで、ただ、子どもを学校に通わせていただけだった親が、
「新型コロナウィルス」の影響で、先生に代わって、こんな細かな作業をする事となった。

「フランス語」は、1時間。
「算数」は、1時間。
これだけは、必ず、学習させるように、先生から指示があった。

「算数」の場合、まだ、小学3年生のためか?添削作業は、親がするように、指示された。

他にも、フランスならでは?で、デッサンや、ゲーム、日曜大工、家庭菜園、そして料理などの
家で出来るアクティビティを、充分させるように、とも指示があった。

子ども用の「ヨガ」教室のホームページ案内もあった。

娘は、学校では「仕事をする場所」。
家では「リラックスする場所」と、環境によって、分けて考えていたので、
「家で仕事するなんて・・・」と、ウンザリ気味。

分からないでもない。

ただ、ここ最近、私は、日本語教室の仕事で、日々が流れていて、
娘の学校での授業内容も、ほとんど、小学校へ入学した頃に比べて、把握していなかった。

そこへ、思わぬ展開で、すべての日本語教室が出来なくなり、その代わり、家で、娘の学習を看て、
1日中、彼女と付き合い、「親子で、こんなに一緒にいることも、久しぶりだな~。」と、昔の頃を思い出した。

普段、日中、仕事ばかりで、家にいなかった夫を含め、いきなりの「外出禁止」発令で、
少なからず、こう感じるフランス人の親は、多いと思う。

まだまだ、始まったばかりで、しかも、「外出禁止」がいつまで続くのか?期限がなく、
先が見えず、不安も増す中、少しでも、前向きに、「今を楽しもう」と、心がけている。


我が家では、毎年恒例の「バルコニー家庭菜園」
今年も、新しい種を植えた。


天気の良い日は、日光浴をしながら、デッサン。


親子での「お菓子作り」教室も、我が家では、いつもの風景。

学校閉鎖。そして、外出禁止発令。

2020年03月20日 | 8才半~9才
今年1月からの「新型コロナウィルス」により、
3月中旬の今週始めの月曜日から、フランスすべての幼稚園、小学校、中学校、高校、そして大学等の
教育機関が、閉鎖された。

中国を中心としたウィルスの渦が、とうとう、イタリアを中心としてヨーロッパにも発生。

陸続きのヨーロッパ諸国は、境界線が直に見える。

人と人との行き来だけでなく、「あいさつ」など、人と人との接し方も、アジアとは、全く違い、人から人に感染しやすく、
とめどもなく、大流行。
頬と頬をひっつけたり、唇を、相手の頬に、ひっつけて、挨拶するのが、ここヨーロッパの挨拶文化。

3週間ほど前までは、「たいしたことない」「おおげさだ」「他人事」と、隣のイタリアを横目で見ていたフランス。

体調が悪くなり、病院で検査してもらい、陽性反応だった人が増え、
隣のイタリアの実態が、とうとう、我が国にも影響を及ぼし始めた・・・と、現実を受け入れたフランス。

先週12日の木曜日の夜8時、突然、すべてのテレビのチャンネルが変わり、
フランス大統領の「非常事態宣言」が、ライブで流れた。

その宣言では、「すべての学校が閉鎖」「「70歳以上のお年よりは、極力、外出しないように」といった内容。
スーパーマーケットなどの食料品店、市場、薬局、銀行、市役所などは通常通り、開いているけれど、
レストラン、カフェ、衣料品店などは閉鎖。
と、土曜日の午後までは、図書館も、映画館も、普通に、開いていた。

ところが、楽観的で、社交的なフランス国民には、この宣言は、あまり効き目がなかったようで、
その週末は、各地で、日光浴やピクニックを楽しむ人々で溢れ、ウィルスの感染防止からは、程遠い結果となった。

そのため、学校閉鎖1日目の夜8時、2度目のフランス大統領による「非常事態宣言」が、再び、流れた。

そして、その宣言は、ビックリ !する内容だった。
「すべての国民が、自宅から外出する際、外出許可書を所持すること」
「もし、外出許可書を所持していなかったら、38ユーロから135ユーロの罰金刑」

頭が、真っ白になった。

確かに、罰金制にしないと、自由気ままなフランス人には、効き目はない。

娘は、ただでさえ学校閉鎖になり、友達と遊べなくなったと悲しんでいて、彼女のスケジュールの中に、
近所のクラスメイトの家に遊びに行くように計画を立てていた。

夫は、「友達の家に遊びに行ったら、学校閉鎖の意味がない」と、悲しむ娘に、
何とか分かりやすく説明し、理解を求めていた。

外出禁止発令が出る前の夕方、閉鎖となった娘の学校に出向き、誰もいない教室で、
直接、担任の先生から、1週間分の授業課題プリントを貰い、説明を受ける事が出来たので、ギリギリ、助かった。。。

春になり、気持ちの良い天気になってきたここ南フランス。

夫は、「プリンターのインクがなくなる」と、文句を言いつつ、
外出許可書の書式をダウンロードして、記入をし、その用紙を持って、食料の調達。

娘は、学校の課題プリントをこなし、私は、その書いたノートを写真に撮り、
担任の先生に添付メールで送り、添削してもらう-という、やり取りが続いている。


2月末の、いつも行く植物公園での風景。
この公園も、ただ今、閉鎖されている。


「たくさんの人が、同じところにいたら感染する」と、いう理由からの外出禁止令。
前代未聞で、今まで、誰も経験した事がない事態となっている。