桃色鸚哥のため息

風の吹くまま、気の向くままに……

1月17日(火) 手術 part2

2006年02月14日 | Weblog
 全身が揺れている。ゴロゴロと音が聞こえる。「喉が痛い、お腹が痛い」と言ったつもりなんだけど、周りには聞こえなかったのか……。どうやら手術室から病室に戻っている途中のようだ。私の意識は、ここで戻った。ホッとした。生きて戻ってこれたよ! 別に先生方の腕を心配していたわけでは全くなかったのだけど、万が一の事故ってのがあるでしょう? その場合はそのまんま、あの世に行ってしまうかもしれないし、なんて少し思ってたからね。生きてた、本当にそう思った。

 病室のベッドに移されて、周りの気配も理解できるようになった。無事に終わりましたからねって、ナースたちや家族たちが次々に声かけてくれる。頷く自分がいる。意識もちゃんと戻ったみたいと、自分で納得する。酸素マスクはもうしばらく取れないらしい。喉がひりひりするので、水を飲みたいところだが、まだダメだって。内蔵の動きがまだなのだ。飲んでも吐くだけだって。

 いったい今、何時なのだろう。みんな、ちゃんとお昼食べたのかしら……。どうやら1時半くらいのようだ。麻酔をかけてから2時間半くらいの予定と聞いていたから、1時間ほど延びている。先生もみんなも私の意識がまだ完璧でないと思っているようだが、ちゃんとわかっているよ。そう、腹膜や腸への癒着の部分が思ったよりも多くて、剥がすのに時間がかかったって。

 そっか、それでも無事に済んだということは、他の臓器などを傷つけることなく剥離ができた、ということだね。卵巣も腫れていなかったので二つとも残してあると。輸血もしなかったので、HIVや肝炎にかかることもない。よかった。
 
 それで、取り出された物はどんな感じ? 大きさとか形とか。手術が終わると家族に説明をし、その後はすぐに病理検査にまわされてしまうので、私自身は実物を見ることができないのだ。なので、デジカメを渡して撮っておいてもらった。取り出した人間の臓器の写真などを撮れるのは、母しかいない。自分のカメラでも撮ったらしい……余裕か、さすがのかーちゃんである(笑)

 インターネットにも全摘した人の子宮の写真は、かなりの数、見ることができる。あまり気持ちのいいものではないので、私はここには載せないが、見たいという方にはお見せできますので、ご一報くださいませ。

 とりあえずデジカメの写真を見て、納得する。こんなだったんだ……。重さは、400グラムくらいらしい。でもこれは、手術のために3ヶ月ほど時間をかけて小さくしたので、実際大きかった時は600グラムくらいあったであろう、と、あとで医師に聞いた。想定内の話だったな。