月岡芳年 月百姿
『花山寺の月』
明治二十三年届
花山(かざん)天皇は第65代の天皇(永観2‐寛和2)
安和1年(968年)~寛弘5年(1008年)2月
冷泉天皇の第1皇子 母は藤原伊尹の娘懐子
国立国会図書館デジタルコレクション 008
歴史書「大鏡」などでは寛和2年(986年)6月22日深夜に
宮中から姿をくらませ出家するという劇的な退位をおこなうが
すべては藤原兼家一家の策謀によるもので
兼家の命を受けた 源満仲らに護送されるようにして
山科の花山寺(元慶寺)に着いたとされている
脇差を右手に辺りを見回す源満仲
ここだけ取ると権力闘争の犠牲者のようにも思われますが
即位式でのやんちゃぶりなどもあり どれが本当で
どれが嘘なのか判らなくなってしまいますね。
ただ、この絵では月岡芳年は間違いを冒しています
22日であるならば満月ではなく下弦の月でなくてはなりません。