オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

都幾の百姿 花山寺の月

2017-04-20 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『花山寺の月』

明治二十三年届

 

 

花山(かざん)天皇は第65代の天皇(永観2‐寛和2)

安和1年(968年)~寛弘5年(1008年)2月

冷泉天皇の第1皇子 母は藤原伊尹の娘懐子

 

 

国立国会図書館デジタルコレクション 008

 

歴史書「大鏡」などでは寛和2年(986年)6月22日深夜に

宮中から姿をくらませ出家するという劇的な退位をおこなうが

すべては藤原兼家一家の策謀によるもので

兼家の命を受けた 源満仲らに護送されるようにして

山科の花山寺(元慶寺)に着いたとされている

 

脇差を右手に辺りを見回す源満仲

 

ここだけ取ると権力闘争の犠牲者のようにも思われますが

即位式でのやんちゃぶりなどもあり どれが本当で

どれが嘘なのか判らなくなってしまいますね。

 

ただ、この絵では月岡芳年は間違いを冒しています

22日であるならば満月ではなく下弦の月でなくてはなりません。