オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

古今名婦伝 「万治高尾」

2018-06-22 | 豊国錦絵

万治高尾(まんじたかお)は江戸時代前期の遊女。2代目高尾太夫

寛永18年(1641)- 万治3年(1660)

安政6年(1859)出版  歌川豊国(国貞)絵

 

万治高尾

元吉原なる三浦四郎左エ門が家の名妓二代の高尾は

下野國(しもつけのくに=栃木)下塩原郷塩釜村の産れで、父を長助という

高尾は万治三年庚子(かのえね)十二月廿五日江戸にて没す。

彼の故郷にあまたの紀念(かたみ)を送ったけれど

皆失って今は塵ばかりとなってしまった

只、高尾自筆の源氏、伊勢つれづれのたぐいのみ残っている。

これは彼が在世のとき送ったもので、真の筆蹟に疑いはなく

彼の俤(おもかげ)を今見るかの如くにかわるものである。

以上京傳の竒跡考

山谷橋の南西方寺(道哲庵)に墓あり。

             (梅素亭玄魚記)

辞世に                 

『寒風に もろくもくつる 紅葉かな』