月岡芳年 月百姿
『名月や 来て見よかしの ひたい際』 深見自休
めいげつや きてみよがしの ひたいぎわ ふかみじきゅう
明治二十年届
深見十左衛門(ふかみじゅうざえもん)は江戸時代前期の侠客
寛永18年(1641年) ~ 享保15年(1730年)三月十八日
自休と号し西山宗因に俳諧を学ぶ
国立国会図書館デジタルコレクション 032
洞房語園(江戸中期の随筆)に男立深見十左衛門といふもの有
延宝年中、浪花の宗因江戸に来りし時、十左衛門其の社中に入る。
それが発句に「名月やきて見よがしの額際」といへり。
額を広く抜あげたる故なり。その句の端書に
上略 治る御代の月はさえて、仲の大路は艶色の最中。
前から見えぬひたひ際を来てみよがしのと、うたふはたそ。
嬉遊笑覧巻之一下 容儀 より書き出し
月にもこれを見てくれと、剃り込みを自慢している句ですが
ひと昔前に流行った剃り込みのほうがもっと立派だったような。。。
歳をかさねて行くとみんな自慢の額になっていってしまうんだけど
着物にじーっと目をこらすとお洒落な市松模様になっているんですよ
桜に負けない大きな花柄 いよっ! 伊達男。