先日、京都で普茶料理をいただいた時にテーブルに"五観の偈"と書かれた紙が置いてありました。
意味を説明しますと、
(1) 目の前の食べ物を生産した人々の苦労に思いを馳せ、また自分のもとへ運ばれてくるまでの経過や手間を想像し、感謝して食すことが大切である。
(2) このようなありがたい食べ物を受ける資格が自分にあるのかどうか、己の行いを振り返る必要がある。
(3) 修行とは、心の汚れを清めることであり、つまりは貪瞋癡(とんじんち:貪り・怒り・愚かさ)の三毒を払いのけることである。 その3つの中でも食事に関わるのは貪(むさぼ)りなので、それを克服することが大切になる。
(4) 身と心の健康を保持するための良薬と位置づけて、好き嫌いをしないで食事を残さず頂く。
(5) 仏と同じ悟りに達するよう精進努力するためにこの食事を頂く。