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昨日、愛するカワイアハオ教会の「揉め事」につき、ザッとお話ししました。再建中だったカフェテリアの跡地から遺骨が出てきた一件ですね。
詳しく調べてみると、事の発端は2009年。老朽化したカフェテリアを解体し、平地になった土地から69体の遺骨が出土したことがきっかけでした。
あ、カフェテリアの建築中にと何度も言っていますが、以前はカフェテリアだった建物が、当時、18億円の予算をかけて大型の総合センタ―に生まれ変わる計画があったそうです。カフェテリアに加えオフィスや会議室、教育センター、図書館にミニ博物館などが入る予定だったとか。
それが古い遺骨が発掘されたため、特別なハワイ州法(ネイティブハワイアン埋葬法)に乗っ取ってその建築許可が再考されるはずだったのが、教会は「この土地については、ネイティブハワイアン埋葬法が適用されない。なぜなら、出土したのはキリスト教にのっとって埋葬された骨だったのだから」なんて変なことをいい出したのです。
確かにそういうお棺に入った遺骨もあったのですが、ネイティブハワイアン埋葬法が適用されるか否かは、埋葬方法ではなく遺骨の時代によって決まるわけですから、教会の言い分はとんでもない詭弁だったのです。
ところが一度、州の裁判所がその意見に同意して再び建築許可を出してしまったことから、喧々囂々に。さらなる訴訟が起こされて、あっという間に10年経ってしまったというわけですね。もちろん、建設計画はピタッと止まったままでした。
結局、くだんの土地からは最終的に数百体の遺骨が出たことで、教会としても世論に従うことになったのでしょう。昨秋、立派な総合センターの建設を断念したというわけだったのです。
お陰で、今も教会はお葬式や日曜礼拝後、みんなが集う憩いの場もない状態になっていますが…。それも仕方がないというもの。私も結婚前は、いつも教会の礼拝後、あのカフェテリアでランチをいただいたものですが、その下がかつてお墓だったなんてね…。知らぬが仏とは、このことでしょうか。
教会の残念な気持ちもわかりますが、これもまあ、「神さまの思し召し」というものだったのではないでしょうか?