何故死んでしまったの…祥一郎の生きた証

私は2015年12月28日、20数年共に暮らした伴侶である祥一郎を突然喪いました。このブログは彼の生きた証です。

祥一郎……お父さんに手紙を書こうと思う。

2016年01月12日 | 日記
祥一郎、買い物に行ってきたよ。

コピー用紙と、風呂を洗うスポンジと、柿の種を買ってきたよ。
お前が居なくなってから、風呂掃除一回もしてないからね。お前に怒られそうだから、そろそろ風呂掃除しなきゃ。お前、風呂すきだったもの。

柿の種好きだったろ?わさび味だよ。お食べ。


字が汚いから、パソコンで文章書いて、親父さんに送ろうと思うんだ。いつになるかわからないけど。


はラーメン食べたよ。お前が居なくなってから、牛丼とかそんな食事ばかりだよ。だって料理する張り合いがまるでないからね、もう。


きょうは寒いよ………祥一郎、お前のところは寒くないかい?元気でいるかい?
やりたいことやってるかい?好きな人とは逢えたかい?お母さんとワンちゃんと語り合ってるかい?


おっちゃんはたった一人で、だんだん壊れていくような気がするよ
祥一郎………

祥一郎………どうしても駄目だったよ……

2016年01月11日 | 日記
職場の女子職員が成人式の晴れ着で遊びに来た。他の職員もそれを見て浮かれ騒いでいる。


………私は身を隠すように、目に着かない場所で黙々と業務をこなしていた。

本当なら「成人式おめでとう。」くらいの一言をかけてあげるべきなんだろう。


できない。今の私にはできない。


片や二十歳になったお祝いで皆に祝福され、未来を夢見ている少女。

片や唯一の家族を突然亡くし、悲嘆の極致にいる初老の男。


あまりに対称的な人と人に、目眩を覚えた。

私は逃げた。きらびやかな晴れ着を着た少女から。

一言も口をきかなくても済むように………

大人げない?なくて結構。



祥一郎を亡くした悲しみを一時でも止めろというのなら、そんな誹りなど何ほどのものか。
悲しむのが仕事、悲しむのが義務、悲しむことが、今祥一郎にしてあげられる唯一のことだから………

祥一郎の遺影

2016年01月10日 | 日記
祥一郎が帰ってきた。

千葉の実父様から、遺影が届いた。

小さな写真だけど、一番最近の祥一郎の姿。

夏に取ったのだろうね。そう、免許証の写真。よく焼けている。
男前に撮れてるよ。


でも、話しかけても答えてくれないね………
いや、私に聞こえないだけかな…


祥一郎、きょうは仕事に行くよ。
無事に終わるように、見守っててね。



祥一郎……愛してるよ。
おっちゃんの心も身体も、お前の事でいっぱいだよ。
祥一郎………

祥一郎と通ったスーパー

2016年01月10日 | 日記
祥一郎と毎週通ったスーパーへ、少々買い物へ。


いつもあの子は少し遅れてやってきて、自分の食べる物や飲み物、スナック菓子、クロの餌、料理が下手だったから惣菜等を買っていた。

私はといえば、一週間分の食材、そしてきょうは祥一郎と二人で何を食べようかと、献立を巡らしながら店内を物色する。

ついひと月足らず前の、いつもの習慣


今日は買い物中、とてつもない喪失感に襲われ、人目も憚らず涙が出た。
怪訝そうに通り過ぎて行く、他の買い物客。


祥一郎はもう買い物してない……一緒に袋詰めしてない……

一緒に自転車転がして、部屋へ帰ることもない………


祥一郎………お前の好きなまるごとバナナ買ってきたよ。
さあお食べ。

コーラももうすぐ無くなるから買ってこないとね。


おかしいなあ………食材が減らないよ。


祥一郎、もっと御飯たべなきゃ駄目だよ………
祥一郎………

貧乏でごめんね………祥一郎

2016年01月09日 | 日記
もうこの街から去りたいと思う。この部屋を後にしたいと思う。

けれども、それにはけっこうなお金がかかるだろう


今私に潤沢に金が有ったのなら、行動に移した可能性はある。

しかし、でも、いざその時になれば、祥一郎の面影がそこここに残った、この街この部屋から永遠に去ることに躊躇するかもしれない

いずれにせよ、私はまだ、この街この部屋で暮らしていく他は無い


貧困というのは、選択を狭めてしまう。

祥一郎がこんなことになったのも、おいそれと医療を受けられなかった貧困な生活がひとつの原因だったのだろう。


祥一郎………貧乏な生活しかおくれなかったことを許しておくれ。
こんな私に着いてきたばっかりに………

今度お前が生まれ変わったら、おもいきりミュージカル俳優の道を極めて、バレエのレッスンに精を出して、好きな化粧品を好きなだけ買って、ブランド物の服をいっぱい買って、ひろーい部屋に住まわせてあげたい。


今は強くそう思っている。



だから、だから祥一郎、現世での私を許しておくれ……