ひな祭りの花とくれば

2016年04月05日 | 
 やはり桃の花ですね。

本来の『桃色』のものだけではなくて、最近では1本の木に赤花と白花が混在して咲くものもありまして、それらが沢山植わっている所はまるで『桃源郷』です。

でもひな祭りは3月3日のはず。 どうして今の4月に花開くのでしょう?

 

まだこの時期、早朝の空気は凛としていて寒さが漂っています。  そこに浮かび上がる桃の花の綺麗な色合い。 女の子の節句ということで4月3日頃が選ばれたのではないでしょうか。

   

 つまり、もともとはひな祭りはこの月の初め頃のものであって、それがだんだんと旧暦から新暦への切り替わりとか男の子の節句の5月5日に合わせて、語呂合わせ的に前倒しになっていったのかも知れません。

  

  ともかくも、真冬の厳寒期には草一本生えておらずまるでモノトーンの世界。人々は春の訪れを心待ちにして、染粉で色をつけた餅を飾り冬の生活に色どりを添えたりしていたのです。 

  

桃の花が開けばもう間違いありません。


  

 春の訪れです。木の枝に通していたカチカチになってしまった花餅は、揚げてアラレに



先祖伝来のお雛様には立派な『菱餅』をお供えして、皆で命が踊る春の訪れを祝う。



なんとも心楽しい昔からの行事であったことでしょう。

 

  ちなみに、この地方では、『からすみ』という米粉のお菓子を作って近所にふるまったりする風習がありました。なぜだかそれの形は、菱餅のようなものではなくて「富士山金太郎飴みたいな形をしています。


ホトケノザ七変化

2016年04月04日 | 
 あれっ、こんなところに綺麗な花が。

ホームセンターなんかにはない色だな。この系統の色は、早朝や夕方にとても目を引くのです。そのせいか、なんだかとても新鮮に思いました。

 

冬枯れした植物の茎の残骸から延びてきているようです。



ほら、そこかしこから。でも、すぐに正体が分かりました。



春の七草のひとつの、『ホトケノザ』だったんですね





  ↑ こちらの方もホトケノザと思ってましたが、別種です。『ヒメオドリコソウ』といって、畑に大量にはびこる草です。花の形と色は、ホトケノザとそっくりです。 

これは手で抜くと臭いので、「春の七草というが、どうしてこんな臭いものを食すのだろう」と不思議に思っていましたが、ホトケノザさん、濡れ衣だったようですね。

食べられるんですね

2015年03月20日 | 
 昨日アップしましたタネツケバナです。

  名前の通り、ナズナなどのアブラナ科の仲間ですので、細い棒状の枝のような筒の中にいっぱい、種をもっています。

  実はこれ、最初はカラシナだと思いました。 でもよく見ると、いわゆるぺんぺん草つまりナズナによく似た花、種の付き方です。

 カラシナと同じように、若い全草を控えめに湯がいて食すとほんのりと辛味があっておいしいようです。ただあまりゆですぎると風味が飛んでしまっておいしくないとか。 カラシナの方は確か、クレソンの仲間だと聞いたことがあります。

地面すれすれに咲く花、誰も目にとめませんが、美しい花です。




開き出し

2015年03月19日 | 
 またこの接写シリーズになってしまってすみません。

   タンポポの花の開花初期です。 昨日今日みたいに気温が一気に上がった時期より一週間くらい前の写真。 花にピントが合わずに
地面の方に焦点がいってしまいました。 でもそれがかえって地上すれすれの高さに持ち上がったつぼみが、突破口を開き口にして黄色い花びらを伸ばし始めている様子がよくわかります。

角度を変えて同じ高さで撮りました。


タネツケバナも白い花を咲かせています。

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見返りの桜

2013年06月21日 | 
春まだ浅き高原の町、岐阜県恵那市山岡町

同町釡屋地区の名所、見返りの桜 です。 その昔、お殿様ご一行がここの桜の下の道をお通りになる際に、必ず振り返ってその麗しい花の姿をまぶたに焼き付けられたとのこと。

今風に申しますと、二度見の桜 といったところでしょうか。





時計草②

2013年06月20日 | 
 この植物はつる性で、こうして誘引してやりますと狭い場所にも花を開かせることができます

 時計草の仲間に、パッション・フルーツ という種類があり タマゴ大~ミカン大の果実ができます。食べてみましたが、今まで経験のない味と食感でした。
どんな味かは表現しにくいのですが、果物というよりは出汁の入った小甘練り物?でした。 種のツブツブをかみ砕きながら一緒に食べるので一個食べれば「もうごちそう様」な食感でした。

やはり花を観賞していた方がいいですね。   

時計草

2013年06月14日 | 
草、と申しますよりも 時計のような花=時計花と言った方がしっくりきますね。

 ぐんぐんとツルを伸ばし 次々とツボミをつけるようになると、庭はまるで夢の庭園

 この花の配色もさることながら、まるで小学校の中庭に創られた日時計さながらにまっすぐ空を向いた時計柱とお日様の影を映し出す文字盤の見事さ美しさは、どう表現したものでしょう


山寺へ続く道

2013年06月07日 | 
この道は、今はすっかり廃れてしまっている山寺に続く道>です。昨年の夏の写真です。梅雨明け頃の早朝、ジリジリと気温の上昇する兆しがこの写真からうかがえます。

MHがブログを書こうという気になのましたのも、実はこの道が原点なのであります。

  ハスの花。と申しますかスイレンと言った方が正しいのか、可憐な花をつけている水槽がありました。

  沿道の民家の方のご趣味で育てられている植物です。じっと見ておりますと、まるで芥川龍之介の世界。お釈迦様と蜘蛛の糸。

お寺は時代の流れによって寂れてしまっているのですが、趣味?とはいえ仏教のイメージの象徴でもあります ハス(スイレン)のお花がこの道に咲いているとは。

往時のお堂が金箔に彩られ、その中でお香の香りに包まれる和尚様の読経が聞こえていなくとも、道は残されているものなのですね。

馬籠につきました

2013年06月01日 | 
長かったですが、終点の馬籠宿にたどり着きました。



島崎藤村 が愛してやまなかった 恵那山の眺望を楽しみつつ里へ下ってきました。

馬籠宿の方は観光向きでして、車やタクシーでやってきてはみやげ物屋をのぞいたりぶらぶら歩きを楽しむのに適していると思います。興味のおありの方は是非また訪れてみて下さい。
今回の妻籠→馬籠 縦走を行ったのは四月下旬の頃です。 花桃の紅白咲きがここでも見られ、それはやはり一月遅れのひな祭りにちなむ この地域の人々の心の現われなのでしょう。



峠越え最後に現れた 恵那山から裾野に拡がる大パノラマを目に焼き付けつつ、また来る日まで。

妻籠の花と道④

2013年05月31日 | 
これなどは里山でごくありふれた山すその田んぼ道です。




来る人のために道は残され、砂が敷かれ歩き固められて輪郭がはっきりしています。しかし、下の田んぼはもう作られて(耕作されて)いません。放棄されてまだ日は浅いでしょう、田んぼの原型がはっきりと見てとれますから。

この道は、まさにこれから来る人々のために手入れされており、椿の赤と桜のピンク 道の白さがキレイでした。



妻籠の花と道③

2013年05月29日 | 
これは明らかに人の意識によって作り出された産物ですね。とても美しい。    一本の木に二色の花、中には濃淡を変えてさらに複数の色が混在している木もあるような気がします。

 誰もが目を奪われる見事さです。

しかしこちらの山桜の、この配色はどのようにご覧になられますか。

  辺りの木々や、背景に見えている大きな樹、さらにその奥にある青い空、流れていく雲・・・。
山桜の花色があって、旅人は初めて気づき ここのスポットエリアに目を向ける。

ああ、綺麗だ。それだけのことなのですが、地味で見慣れた日本の建築家屋のようにして山桜はそこで棲息し続けているわけなのであります。万葉集だったか古今和歌集だったか、敷島のやまとごころを人問わば・・・・・の歌みたいですね


妻籠の花と道②

2013年05月28日 | 
を歩きます。そこここに、大小の花があり、特に意識してそうしたわけでもないと思いますが、偶然がそうしたにしましても何か見えない演出家がいるような不思議な感じがします。

花、とはそれが進化してきた上ではおそらく全くの偶然が重なってできてきた産物であろうかと思います。人間が感情移入して楽しんだり利用したりするためのものでは、ないでしょう。でももしそんな冷めた物言いで花を片付けて割り切ってしまうのも、文字通り味気ないものになってしまいますから ここは素直に 木曽路の人々の生活の間に息づく花々を愉しみながら歩いていくことに致しましょう。
 

 
 

妻籠の花と道

2013年05月27日 | 
南木曽から旧街道を歩いて、妻籠(つまご)宿→・・・・→馬籠(まごめ)宿と辿りました。
 木曽川の手前の広場には鯉のぼりが泳いでおり、紅白咲きの花桃が木曽路の春の訪れを祝っているかのようです。
歩いてみると結構な道のりがありました。疲れましたが道々目に入ってくる花々に心癒されました。のどかな山里の田園を縫うようにして、街道が続いています。 古木に咲いた花。 

今なら、木曽川づたいの国道を車がスイスイ、高架橋上を通された高速道路が車をピュンピュン運んでいます。時間を極度にケチった結果が、きっとそのようにさせたのでしょう。

旧中山道は、人間が自分の脚で旅した実物です。もちろんそれなりに時間に限りはあったにせよ、旅人達は今MHが辿っているような風景を眺めながら次の宿場をめざしたことでしょう。


こんなに寂れてしまってますが、当時の街道筋は色んな人が意外な場所で意外な風に過ごしていたのかもしれません。あと何年かすると、リニアが通り、増々こんな時間の止まったような(止まったように見える)旧街道は忘れ去られてしまうのかもしれません。

映えるということ

2013年05月11日 | 
auケータイの会社宣伝に出てくる ゴーリキ(確か剛力)アヤメちゃんはこの植物の名に由来してお付けになったのでしょうか。

日本古来のアヤメカキツバタ(すみません、どこかでその違いを説明してもらったこともあったように思うのですが、内容が難しかったからか、忘れてしまいましたのでここで説明できません)
いずれがアヤメカキツバタ、とにかく見分けがつかないほどよく似ています

それゆえなのでしょう、今からの時期鑑賞花として また ショウブ湯?なんかの薬用というかハーブというか香草としての利用もこの仲間が用いられているように思います。

その花の色

アヤメ・カキツバタは  ですよね。まわりの土色に溶け込んで映える、落ち着いた色合い。黄色もあります。白色もありますし、さすがに赤色は見たことありませんが、この種族の花色の可能性は・白・


もう10年近く経っておりますので、いつ どこで なぜ どのようにして購入して狭い庭に植え付けたのか全然記憶しておりませんが、毎年姿を見せてくれる ジャーマン・アイリス。  

このツボミを見る限り黄色い花かな、と思いますよね。でも、開くとこうなんです。 おまけ。 

もう間違いありません、ジミーッな、日本の風土季節その中の色合いに ガイジンさん(それもとびきりの美人さん)がひとり二人お出でになりポーズをとって写真に収まって下さった図 ⇒ ジャーマン・アイリス様ご一行、おなぁーーりーーーーって感じ。 お顔の造りのいいお人をみんなで引き立てているわけでありますな。


かかってきなさい

2013年05月08日 | 



早春あれほどひそやかに控えめに、陽のあまりあたらない場所でゆっくりと花開いたのに、 イカリ草 のこの様子はどうでしょう。

 恥ずかしそうに下を向いていた花のおヘソが、いつの間にやら大の字になって自己主張を始めました。

 山から移植して毎年花が咲くのを見ていましたがブログに写真をアップするようになってから初めて、こんな変化に気づきました。

・・・・・次々と体をもたげてヘソを見せ始めます。
  イカリ草虫媒花のひとつでしょうから、このような変化をしていくのは当たり前なのかもしれませんが、花のふるまいを見ていると何だか人間そっくり

一番いい時にここぞとばかり思い切り手足を広げてお日さまを浴びる。

MH年がら年じゅう、そうしたいなーと思うのですが。