私は高校卒業後、進学の為に地元を離れて
都心へと移り住みました。
当然ながら住んでいる周辺に知り合いがおらず、
それでも慣れてきてからは学校の友達とよく遊ぶ
ようになっていきました。
進学してから半年ほど経った頃でしょうか。
私と同じく進学で都心へ移り住んだ地元の
友達から、久々に会わないかという連絡がきました。
地元の友達と会うのは久々だったので、
会う日をとても楽しみにしていました。
そして地元の友達との約束の日、友達の他に
地元が一緒のAもいました。
Aとは一応顔見知りで、同じ中学校に通って
いたのですが、あまり話したことがありません。
それでも地元の話で盛り上がり、Aとは
すぐ仲良くなりました。
それからAと私は2人で遊ぶことも増えていき、
1ヶ月に数回は会う程の仲になりました。
Aも都心へ進学して私と住んでいる地域は
近いのですが、進学先の学校は違うので会う度
にいろいろな話も出来、楽しんでいました。
私は地元に住んでいる時はAとあまり
面識がなかったので、Aがどのような人かは
よく知りませんでした。
なので中学時代や高校時代の思い出話も
新鮮な感じがして、お互いに話は尽きません。
仲良くなるにつれて話の内容も深くなり
「あまり周りには言わないでね」 という
話も多くなりました。
特に新鮮だったのが、Aは幽霊の話が多いのです。
Aの実家は一見普通の家族にみえるのですが、
実はお祓い屋?という仕事もしているそうです。
具体的には、家を建てる際の祈祷などを
請け負っているとのこと。
私は最初、Aのそういった話を「面白い」とか
「冗談だな」と話半分に思っていて、ネタの様に
聞いていました。
でもAの実体験話がやたら多いのと、地元の
友達からもAに関わる幽霊話を聞いたことで、
本当なのかなと思うようになりました。
Aの家族は仕事の関係なのか、みんな霊感
が強いそうです。
でも実際お祓いができるのは母親と兄で、
Aにはできないようです。
会う度に霊体験を聞いていましたが、
それでも私はAと付き合いを続けました。
そして数ヶ月ほど経った頃、異変が起きました。
私とAが自宅で話をしていると、玄関から
「ドンドンドン!」「ガチャガチャガチャ!」 と、
ドアを叩いたり開けようとする音がしたのです。
何事かと思い、Aと恐る恐る様子を見に行きました。
玄関に近づくと音は静かになっていて、確認のため
外を確かめようと鍵を開けると 「ガチャ!」
女性が突然入ってきました。
髪型は黒髪でショートボブ、うつむいており
髪で顔は見えません。
入ってきたとたんにその女性は私に向かって
飛び掛かり、首を絞めてきました。
私は腕を振り払って部屋の奥へ逃げようとしますが、
女は私を追いかけ尚も首を絞めようとしてきます。
意識がもうろうとした瞬間「はっ!」としました。
私は自宅のベッドにいました。
首はまだ苦しくて、女に殺されかけた恐怖で
頭が真っ白の放心状態。 何がなんだか
分からなく、私はベッドから起き上がり、
自宅にあの女がいないか警戒して確認しました。
自宅にもう女の姿はなく、そういえば
Aも見当たらない。
私は夢を見ていたのだろうか…。 しかし
絞められていた首はまだ痛みがあり、恐怖で
手が震え力もでませんでした。
今までにない極限状態の中、私は1人でいること
が怖くなり、Aに電話をして連絡をとってみました。
Aはすぐに電話に出てくれました。
私は体験したことが夢には思えず、
Aに話そうとしました。
するとAは、私が女に首を絞められた
夢を見たと言っただけで、こう返してきました。
「女は色白、髪は黒髪のショートボブ、
女の顔は見えていない。」
私はなぜAがそのことを知っているのか、
驚くと共に不思議で仕方ありませんでした。
やっぱり夢ではなく現実にあったことだったのか?
Aとその女に何か関係が?
Aは私に言いました。 「ごめんね。実はその
女の人は、自分が連れてきた霊なんだ。」
まさかの衝撃の一言でした。
その女は幽霊で、いつもAの周囲をうろついて
いるのだそうです。
私が最近Aと仲良くしている為、嫉妬して私を
殺そうとしたのだとか。
この時私は、Aから聞いた幽霊話の中に
「Aの家へ泊まった友人が夜中寝ている時、
金縛りにあって息ができなくなった。
目を開けてみると、ショートボブで黒髪の女性に
首を絞められていて、気付いたAが危なかった
所を助けた。」 という話があった事を思い出しました。
Aからは 「もう自分には近づかないほうがいい。
週末遊ぶのも、これから付き合っていくのも
しばらくやめておこう。」 と言われ、
そこから疎遠になりました。
今ではAの事は、何もわかりません。 …
ニワトリの子供と言えばヒヨコです。
ただ、鳥は生まれて初めて見た「自分より
大きくて動くもの」を親だと思う習性があるので、
人間を生まれて初めて見てしまったら、
ヒヨコは人間を親だと思ってしまいます。
それでは、逆に卵から孵(かえ)ったヒナが
ヒヨコではなかった場合、ニワトリはどうする
のでしょうか。
こんな疑問を持って、実際に実験を行った
学者がいたそうです。
実験に使われたのはホロホロチヨウの卵。
ニワトリはその卵を一生懸命温めて、
無事にヒナを孵します。
学者は、ニワトリはヒヨコを育てるのと同じように、
ホロホロチヨウのヒナを育てるだろうと
考えていました。
ところが、そんな仮説をまったく覆す結果に、
実験参加者の皆が驚いてしまいました。
ニワトリはいったいどんな行動をとったと
いうのでしょう?
ニワトリはヒナを藪の中へ連れて行くと、
アリ塚を掘ってアリの卵を取り出そうとしたのです。
ニワトリはアリを食べることはありませんが、
ホロホロチヨウは食べます。
ニワトリは、自分の子供(ホロホロチヨウ)が
食べたいものを食べさせてあげようとしたのです。
また、別の学者がニワトリにアヒルの卵を温めさせ、
ヒナを羽化させたところ、ニワトリはアヒルのヒナを
池まで行って泳がせたそうです。
実の子ではなくても、自分の子供が求めるもの
を察知して、その子のために、一定の行動が
できるのでしょうか。?
生物の遺伝子に書き込まれた「設計図」の中には、
このような仕組みも含まれているのかもしれません。…
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