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https://www.instagram.com/p/CzFguaHPdXZ/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==《血管内壁の炎症が動脈硬化に至るまで》
現代の病気のほとんどが慢性炎症が関係しています。動脈硬化という病気がありますが、これは血管内壁で慢性炎症が起きている状態だと考えられるようになりました。高血圧、高血糖、脂質代謝異常は引き金で正体は慢性炎症です。
動脈硬化の最初のきっかけは血管の内側が傷つくことです。血管の内側には血管内皮細胞という細胞があり、血流や血管の機能をコントロールしながら血液から必要なものを取り込んでいます。
血管内皮細胞が傷つくと、炎症を引き起こす物質が放出され、単球という免疫細胞の一種が血管内皮にくっ付き、内皮細胞の隙間から血管の壁の内側に入り込んできます。内皮から血管壁の中に侵入した単球は貪食するマクロファージに変化します。
血管内皮細胞が傷ついてバリア機能が弱まると、血管壁内に異物が侵入しやすくなります。異物の代表がLDLコレステロール(悪玉コレステロール)です。これが血管壁の内側に入り込むと活性酸素によって酸化されて「酸化LDLコレステロール」となります。
LDLコレステロールが酸化LDLコレステロールになると、免疫システムはそれを異物として判断して攻撃します。単球から変化したマクロファージはアメーバのような細胞で、体内にパクパク取り込んで処理して行きます。
限界を越えるまで酸化LDLコレステロールを食べ尽くしたマクロファージは「泡沫細胞」と呼ばれる脂肪のかたまりに変わり血管壁内部に蓄積してしまい、やがてコブのように隆起します。こうやって、血管壁の内側にプラークと呼ばれるコブができて行きます。
動脈硬化は血管内皮細胞が傷つけられたことにより始まる、免疫細胞と酸化LDLコレステロールにより引き起こされる炎症反応だと言えます。
プラークの中身は柔らかく、覆っている膜は薄く、傷つきやすい状態です。このプラークが破れると出血を止めようと血液中の血小板が集まりフィブリンという網をかけて「血栓」という血のかたまりを作ります。
それが大きくなって血液の流れを止めてしまったり、血流に乗って別の場所に運ばれて、動脈を詰まらせてしまうことがあります。その場所が心臓の血管であれば「心筋梗塞」脳の血管であれば「脳梗塞」を引き起こします。
血管内皮のちょっとした傷から始まった炎症が、痛みも違和感もないままダラダラと続き、最終的には心筋梗塞や脳梗塞といった命を奪う深刻な病気を引き起こします。これが慢性炎症の最も厄介な所です。
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