サポート隊の日々

サポート隊員hidekoの雑記帳

3)滑走面剥離

2005-11-16 00:24:02 | ★陥没、剥離、折損他
昨シーズン、BOXを擦った際にエッジとコア材の間に
プラ板がかなり深く刺さりエッジも浮いてしまったそうです。
ソールを切り取りゴミを取り除き補修材を流し込んで
ご自分で治そうとしたそうですが上手くいかずご相談を受けました。

 ★到着時の状態
 

 ★作業開始(15日17:00)


1)まずは残った接着剤は完全に除去が第一。
 内部の汚れもしっかり取り除き、カーボン繊維の目に添って
 出来るだけ丁寧に作業をします。

2)エッジも浮き気味なので滑走面から剥がして、そこの接着剤も
 上下共に完全に除去。橘田様の手当てが早かったらしく内部の
 エッジが錆びずに綺麗でした。助かります!!
 このエッジモールのサビ取り作業が結構厄介なんです。
 下手すればモールの爪を折ってしまう恐れがありますから・・
 
 さびが残っているとそこは接着が弱く、結局その部分から
 後日また剥がれ、どんどん剥離の範囲が拡大していきますので
 妥協は出来ません。
 
3)エッジが若干陥没した所があり叩き出してライン修正します。

 
 ★滑走面素材のカット

 痛んだ箇所がセンター部分ですし、板のしなりに伴って
 滑走面の伸縮運動も激しい箇所、負荷もかなりかかる位置でも
 ある為、見栄えよりも接着力を優先に考慮し、痛んだ箇所より
 大きめに貼り付け箇所を確保、ばっさり滑走面を切除します。

 本体と同じブラウン系の滑走面素材の手持ちが在ればよかった
 のですが残念ながらありません。でも素材カラーは当店に
 お任せして頂けたので非常に作業がしやすく助かります。
 手持ちの11色の中から淡いシルバー素材を張る事にしました。
 こんな形で・・・

 ★素材の接着

 新しい素材の丸みや角の嵌り具合を見ながら僅かずつ研磨し
 微調整します。カッチリ嵌ったことを確認し接着剤を流し込みます。
 新しい素材の隅々まで接着剤を押し流し熱プレスで40分、
 その後本日のお昼まで自然乾燥しました。


 ★補修完成

 午後からプレスを外し、本体との段差をなくす為ファイルで
 ハンドメイドで研磨調整し、その後マシンで全面を軽く研磨して
 作業終了。

 本来ならこの後、通常のチューンナップ作業となるのですが、
 今回はチューンナップなしの補修のみのご注文でした。
 
 お手元にボードが戻りましたら一度全面チューンし直して頂けると
 助かります。つやも出て仕上がりも一層アップします。
  
 ◆17日夕方の発送となりますので宜しくお願いいたします。