サポート隊の日々

サポート隊員hidekoの雑記帳

インサートホール作成・№4 その4

2005-09-28 00:03:48 | ★インサートホール作成
東京都 平井様からのオーダー

9/27の続き・・・

昨日は陥没したエッジをアーチに沿って修正し
 切り取った半円形の滑走面素材を嵌め込んだところまで
 アップしました。

 お待たせしました!
 そしてこれが素材を嵌め込んで接着完了した画像です。


 
 よく見るとまだアーチに歪みが若干残ってます。
 でもこの後インサートホールが完成すると
 通常にチューンナップしますからその時点でエッジ研磨され
 最終的にまた修正されます。
 これでこの部分の補修は一段落

さて本題のインサートホール作成にかかります。

作成希望数は2個、この位置でしたね。
 

念の為、ホールゲージで正確に目印の位置確認。
 そしてホールのセンターにポンチで印をつけ
 正確にボール盤でホールをくり抜きます。↓
 


デッキ側はまずはこのようになります。↓



次にボール盤にリーマーをセットしソール側から
 ロレット皿の挿入口を掘ります。↓
 

 そしてロレット皿がより深く納まるようにし、さらに
 滑走面素材もきっちり沈むように挿入口の面取りを
 より丁寧に行います。
★ここがポイント!!これをきちっとしないと円形の滑走面を
 張った時、素材がソールより出っ張りこの後の研磨でその
 部分だけより多く削られ滑走面が薄くなってしまいます。
 今回使用するロレット皿は7ミリサイズです。

そして面取り作業終了後のホールがこちら。↓
 

 内側の白いヒラヒラしたような素材がグラスファイバーです。
 これがなかなか切れない。結構厄介な代物なり。


そしてロレット皿を挿入!
 


あら~、同じソールなのにソールカラーが違う感じに撮れてますが
 上と下の画像、実は同じものです。撮影モードの設定を
 間違ったらしい。デジカメはビギナー級ですのでご勘弁を!



インサートホール作成・№4 その3

2005-09-27 01:47:32 | ★インサートホール作成
東京都 平井様からのオーダー

★9/24の続き・・・

インサートホール作成の前にエッジ陥没の修正と
滑走面の張替え作業からしなくては・・・
 
 補修箇所の現状は9/24のブログで紹介したこちら↓
 

 Aライン周辺の滑走面素材が浮き上がっていて
 接着が剥がれてきているようでソールが凸凹してます。
 そしてBラインのエッジ際が隙間が出来ています。
 (爪楊枝の先が3ミリほど入る僅かな隙間ですが)
 ここもエッジが押されて外側へ若干いびつに膨らんでいます。


~~作業行程~~

1)A~Bラインに添って滑走面を3センチ幅で剥がします。
 ペンチで引っ張っただけで簡単に剥がれた。
 本来はのみで削り起こすんですが・・・

 先にエッジを少しづつ丁寧にたたき出し
 元のきれいなアーチに復元作業から開始。
 叩き過ぎるとエッジをますます伸ばす事になるし
 そうなると後が厄介、ここは慎重に丁寧に・・・
 
 ただし、陥没で一度エッジが微妙に伸ばされている為、
 若干いびつさが残ってしまいますが出来るだけ以前より
 陥没跡が目立たないように修正。
 
 何とか見栄えのいいアーチに戻ったかな?

2)アーチが戻ったところで先にBラインの滑走面を
 エッジ際にきっちり仮接着。熱プレスして1時間待ち!!


3)プレスを外し次には浮き上がった滑走面を半円に抜き取ります。
 出来るだけ小さい方の型抜きを使用したかったのですが
 範囲が広くて大きい型で抜き取る事になります。
 ついでに貼り付ける新しい素材もカットします。↓


 


 抜き取った補修箇所がこちら↓
 

 滑走面がしっかり接着されていると中のエッジモールは
 サビないのに、滑走面を剥がしたら案の定真っ赤にサビてました。
 ボードが到着した時もしかしてそうなっているのではと
 実は心配していたんです。
 サビてるとその部分の接着が弱くなりますから出来るだけ
 サビは除去します。

 特にこの部分はシャベルでもありまた雪接点でも
 ある為、ターン時に結構ここ負荷が掛かりますから
 剥がれないようにしっかり接着します。

4)接着剤をたっぷり塗り切り抜いた新しい滑走面を
 貼り付け接着!
 
 切り取る素材は、熱プレスで加熱しながら接着する為、
 素材の伸び率も考慮して貼り付け素材をカットします。
 素材が丁度良すぎれば素材が伸びて盛り上がり歪むし、
 ゆとりを取りすぎれば隙間ができる。
 そこは感と経験が試される所!!(^_-)-☆
 
 プレスを外せばきっちり密着のはず・・・

 そして素材の張り付けた画像をと思ったら、
  まずい!ぶれてる~~~(^_^;)


その画像は明日公開 
 そしてインサートホール作成します。


重傷を扱う事はチュンナッパーの腕を磨くいい機会です。
でもそれはユーザーさんの悲しい出来事と犠牲の元に
 勉強させて頂いている訳ですから
 しっかり復元できるように腕を磨き
  喜んで頂ける修復に勤めます!
 
 頼れるサポート隊長になりたい!!

傷を負った板は可愛い相棒でしょう。
 少しでも長く雪面で活躍させてあげて下さいね。
  雪板をこよなく愛する皆さんへ
 





初冠雪のたより

2005-09-25 00:48:00 | ★スキー&スノーボード
稲刈りも始まってきました。
そして、北海道旭岳(2、290m)では21日、
初冠雪が観測された。旭川地方気象台によると、
昨年より24日、平年より3日も早いとの事。

なんかウキウキ・・

今年は紅葉も早いぞ!!

店も忙しくなってきました。
保管希望者のスキーやボードの保管スペースは
2段重ねで壁際3方が埋まっちゃったし、
店の奥の保管スペース今の時期になると実に狭い。

ボードの保管場所もまた確保しなくっちゃ。

発送用段ボール箱のストックスペースが
非常にもったいないなぁ~


もう一部屋欲しい!!



インサートホール作成・№4 その2

2005-09-24 23:10:27 | ★インサートホール作成
東京都 平井様へ

コメント有難うございます。

Aラインのエッジ陥没箇所を補修するとすれば
同色の滑走面素材の手持ちがない為、
下記の画像のような2色のどちらかの素材に
張り替えることになりますが、張替え箇所が
目立ってしまいますのでその点を
ご了承頂けますでしょうか?

 

ご了承頂ける場合は、
 1)補修箇所を切り開き、芯材を剥き出しその芯材の表面を
   平らにしきれいに研磨。
 2)エッジをたたき出してアーチを成型しエッジを接着。
 3)その後、半円にカットした新しい素材を接着。
 4)接着具合を確認後、通常のチューンナップへ


Bラインの補修は
 1)周辺の滑走面を一度剥がしてエッジ際の
   汚れと湿気を除去し熱風乾燥。
 2)その後剥がした滑走面にちょっと小細工して
   素材を伸ば接着して張り戻す。
 3)熱プレス後24時間自然乾燥

の手順で補修いたします

インサートホール作成・№4

2005-09-24 01:06:21 | ★インサートホール作成
東京都 平井様

インサートホール2個作成のご注文
 有難うございます。

きっちり判りやすい目印を
 つけて頂き大変助かります。


 


この作成ホールと既存のホールで
 ビンディングをセットする事によって
 しっかりセンタースタンスに乗れるとの事

今後の滑りが楽しみですね。
 操作性がぐ~んとアップしてくれれば幸いです。

作業開始は26日になります。
 作業状況はこのブログで公開いたしますので
 ご確認ください。

ところで滑走面を点検して気になりましたが
エッジが陥没し歪んでいる箇所があります。
いろんなパフォーマンスに伴いできた名誉の負傷ですね。
痛々しいけど このボードの負傷も
 私にはちょっと誇らしげにも見えます。

 (画像のAライン)
そして周辺の滑走面が浮き上がっていて
 滑走面の接着が弱いようですが・・・。



またBラインの滑走面とエッジの張り合わせの部分が
黒い線状に画像で見えますが、隙間ができています。
この隙間から水分が入り込んでエッジモールの内側
(底)からだんだんさびだします。


Aラインのエッジのゆがみをもう少し目立たないように
 修復し、浮き気味の滑走面は剥がして新しい素材と
 張り替える事も可能ですがもう少しこのまま
 使用してみますか?