終戦記念日に限らず、戦後一貫して日本の言論界は、「なぜ日本は無謀な戦争をしてしまったのか」という問いを繰り返し続けてきた。国民的作家と謳われた司馬遼太郎も、自身の従軍体験から「こんな愚かな戦争を日本人はどうしてやってしまったのか」を問い続けた。
司馬の体験談としてよく知られるのが、大本営将校が本土決戦時には民衆など構わず戦車で「轢っ殺してゆけ」と言ったことかもしれない。私もこれを聞いた時はいかに戦時といえ、その冷酷さに慄然とさせられたが、後にこの件は司馬の創作だったことがwikiの「司馬と戦車」に解説されている。
それでも、「こんな愚かな戦争を日本人はどうしてやってしまったのか」論は現代まで続いている。それに対し、拙ブログに大変鋭い見解が寄せられたので、ぜひ紹介したい。
Re:司馬さんの嘘 (motton)
2020-12-22 15:42:58
司馬さんの世代は、少年時代の良き日本の姿と戦中から戦後直後との乖離を消化できていないのでしょう。
「なぜ日本は無謀な戦争をしてしまったのか」という問いの答えを探して、その根を乃木将軍に求めたのだと思います。そのストーリーに肉付けしたのが「戦車の嘘」でしょう。
問いが間違いなのです。問いを間違えるように戦後の言論界が誘導されました。
(歴史家の目線で)素直に考えるといいのです。戦争には相手がいます。相手が望むなら、こちらの意志とは関係なく戦争になるのです。そして基本的には戦争は「勝てる」と思う方(大きな国の方)が仕掛けるのです。
だから、日米戦でもっとも一番重要なのはアメリカ(ルーズベルト)の意志です。これがはっきりしないと、答えが出るわけが無いのです。
そして国力に劣る国の戦略・戦術は万全とはいきません。貧すれば鈍すで、何かを捨て高いリスクを背負って賭けにでなければなりません。
普通の国なら、最初から失敗します。日本は、ちょっと成功していまいました。成功を続ければ勝てそうなくらいに。アメリカは半年で勝てると思っていたそうですが、日本は4年近く粘ったのです。
その結果、最初から失敗していれば、単純に敗因を国力の差だと認識できたのですが、ちょっと成功してしまったので、敗因を無能な政治家や軍人に求めてしまったのです。
アメリカの政治家や軍人が日本より優秀だったわけではありません。その後、朝鮮やベトナムやアフガンや中東で醜態を見せたアメリカが対日戦だけで優秀なわけはないのです。(対日戦だけ正義というわけでもないのです。)
そもそも、朝鮮戦争で中共が参戦するまで、満州・朝鮮の地政学的意味を理解していませんでした。日本が戦う意味すら理解していないほど無能でした。
しかし、アメリカは国力のゴリ押しで多少の間違いはカバーできしまうのです。
アメリカは日米戦の一方でイギリスから通貨の覇権を奪うべく行動していました(ブレトン・ウッズ協定)。西太平洋の覇権を日本から奪うというアメリカの戦略はそういう世界戦略の一部です。後世の歴史家はそう見るでしょう。
しかし、当事者はなかなかそうは考えられません。自分たちの無力さが突きつけられるので。だから何か自分たちの内部に原因を求めようとしてしまうのです。
このコメントは目からウロコだった。日本の言論界では未だにこのような見解は出来ない。もちろん先の戦争が勝算のない無謀な戦争だったことは明らか。しかし、“無謀な戦争”というならば日露戦争も同じだ。しかし日露戦争を“無謀な戦争”という識者は左派にもいない。
世界史でも“無謀な戦争”は幾らでもある。紀元1世紀のユダヤ戦争さえ、強大なローマ相手に戦ったユダヤ民族は“無謀な戦争”を行ったと解釈できるが、どのようにしたら同胞は危機を避けられたのか?と考えたユダヤ系知識人はいるだろうか?
何度も書いているが、歴女でも多くの女性と同じく私は軍事に弱い。熊本在住の歴史ブロガーさんから戦争について興味深いコメントを頂いたので、こちらも紹介したい。
Unknown (鳳山)
2020-07-26 23:18:47
勝ち目がなくても様々な理由で起こるのが戦争で、損得勘定で戦争が起きないのなら人類の歴史に戦争は存在しないと思います。リベラルの学者に多いんですが、歴史に対する理解が低すぎますね。
◆関連記事:「危機と人類」
「アラブが見たヒロシマ」
「平和勢力の持つ核兵器は脅威ではない」
例え真珠湾攻撃が無くても、日米の軍事衝突は避けられなかったということですね。FDRは何とかして日本が先に手を出すよう、圧力をかけ続けるならどうしようもありません。
やくざの例えはとても分かり易くて参考になります。手を出さない例はイラク戦争前のイラクですが、無事には済まされませんでした。
「相手がいる」ので、真珠湾攻撃が無かった時に相手が同じことをするとは限らないのです。FDRが「真珠湾攻撃のようなこと」をさせたい限り、させようと圧力をかけ続けるわけなので。
やくざに絡まれて、やられる前に手を出したら(一発は当たったけれど、その後に)ボコられた。じゃあ、手を出さなかったら無事に帰れたかというと…
FDRが選挙に勝つために、戦争には参戦しないという公約を破っていたことは意外に知られていませんよね。政治家は公約を守らないのが毎度ですが、アメリカ女性が有権者になっていなければFDRの勝利は苦しかったかも。フランスはまだ女性参政権はなかったはず。
遅ればせながら秋丸機関という研究組織を知りました。歴史にイフは禁句ですが、アメリカ植民地のフィリピンを占領するのは結構でも、石油は大丈夫?と私は思ってしまいました。トンビに油揚げをさらわれたアメリカは大人しくしているのやら。
「真珠湾攻撃」がすべてをダメにしたのは明らかです。この報を知ったチャーチルは狂喜したと言われていますし、アメリカ同様日本の指導部や軍部にも赤いスパイがウヨウヨいました。動画でも言われていましたが、現代でも国営放送局の特集は捏造や歪曲が広く行われているようで。
歴史ブロガーのしばやんさんが戦後GHQが焚書した書籍についての記事をアップされています。
「戦前・戦中に新聞社が編集した書籍についてはいずれも著作権保護期間が終了しているのだが、国立国会図書館デジタルコレクションのルールでは、保護期間を終了した出版物のデジタルデータはネット公開されることになっているものの、未だに公開されていないものが少なくない」とか。
https://shibayan1954.com/degital-library/ndl/collection-of-photographs/
時期を考えてほしい。1940年11月は、直前の7~9月にかけて「バトル・オブ・ブリテン」があり、英国はドイツ空軍との激闘の末、ようやく一息ついているというヨタヨタの状態だった。それを知っていてもアメリカ世論は「ヨーロッパを始め、海外の戦場なんかには行きたくない」だったのだ。
だから、帝国日本のこういう戦争シミュレーションもあった
ttps://www.youtube.com/watch?v=WRsQgmPN0Wc
ttps://www.youtube.com/watch?v=JLQrBIMT05k
露骨に言えば、史実から「真珠湾」を除いただけ。アメリカ植民地のフィリピンは占領するが、これはB17、B24等長距離爆撃機の本土空襲基地、太平洋艦隊遠征の中継基地のいずれも除去する意図のみあり、動画にもあるとおり、米軍がフィリピンから撤退すれば、当時の親米政権はそのまま残す、という「大盤振る舞い」も意図していた。
まあ、好戦的なFDRはそれでも太平洋艦隊を西へと向かわせただろうが、帝国海軍は小笠原沖でこれを迎撃する演習をずっとやってきていたのだから、うまくいけば戦闘に勝ち、戦術的には惜敗になっても太平洋艦隊の日本本土進攻意図は挫けただろう。そうなった場合、FDR政権は「勝手に太平洋艦隊を差し向けて、なんだこのザマは」と議会と世論から集中砲火で火だるま、1942年は中間選挙イヤーであることを忘れてはならない。上院下院で共和党が過半数を取ってしまえば、「ねじれ」でFDRは何もできなくなる(90日以上の戦争継続は議会の了承が必要だったはず)。
ところが、すべてを「真珠湾攻撃」がダメにした。そりゃアメリカ本体の一部であるハワイを攻撃されたのだから、アメリカ世論が一気に主戦論へ転じるのもむべなるかな。最初からボタンの掛け違え。これでは勝てる戦も落としてしまう。
>>日本の反戦ドラマって、基本的に女性や子供を主人公とした「銃後」の空襲や飢餓なのですよね。
まさにその通り!主人公もパターン化しており、健気な女性や子供ばかり。ドラマを見る女性や子供を対象に制作されていることもあると思います。韓国が否定的評価をするのは当然でも、原爆式典を「独り善がり」と見る方が世界の主流でしょう。
沖縄戦を描いた「ひめゆり学徒隊」は何度もドラマ化されていますが、少女を主人公とした反戦ドラマは日本人好みですね。尤も私はその曲がりなので、その類の作品は苦手です。
アメリカの場合は自国が戦地となったことがないので、「戦後」の帰還兵がテーマになることが多いと思います。9.11を扱った「戦後」のドラマもあまりないような。或いは日本人には共感されないので、紹介されないだけなのやら。
はだしのゲンが赤旗で連載され、おかしな話になっていたことはネットでも話題になりましたね。「天皇制打倒 アメリカ打倒 アジアと連帯せよ!」では話にならない。櫻井よしこ氏ではありませんが、あなたの言うアジアってどのアジア?
wikiでこの世界の片隅のストーリーを見ましたが、終戦時に韓国旗が掲げられてるシーンが入ることが載っており、やはりねぇ……と思いましたよ。端からそのシーンを挿入する目的だったはず。日の丸を否定しても韓国旗は礼賛するのが今の日本映画界ですから。
こんなの太平洋戦争末期の日本の話で、他国にはあまり共感されません。政府と民衆の乖離を図る中国はともかく、韓国なんかだと「日本人が被害者ぶっている」と否定的評価なんですよね。
最も悲惨なのは住んでいるところが、(陸軍による)「戦場」になった時ですよね。
だから、大陸国家は自国がそうならないように、平時から国境線に軍を張り付け有事には先に攻め込めるだけの能力と意思を持つわけで。それが、彼らの「平和主義」。
もっとも、アメリカの場合は「戦後」の帰還兵がテーマになることが多いので、もっと共感されません。
さすがに27時間では無理でも、約5日で建造終了とはスゴイ。しかも現在でも破られてないので、あちらの造船技術の凄さが分かりました。
いかに高性能船舶でも、戦後30年後でも世界中の船舶会社に払い下げられ使われいたことも驚きます。日本のお古の船を買い取り、改造して事故を起こした国もありましたが、アメリカの高性能船舶はお古でも今でも世界中から買い手があるのでしょうね。
都知事だった猪瀬氏が書いた
「昭和16年の敗戦」という本ががあり
総力戦研究所という軍官民のシンクタンクがあったんですが、そこで若手の軍人 官僚を集めて日米に分かれて模擬内閣と参謀本部を作って戦争シミレーションをしたら原爆以外大体史実と同じ経緯で、最後にソ連に襲われて降伏を決意するまで合致した
ということがあったのですよ。
はだしのゲンは全部読みましたよ。最後は赤旗
で連載だっので「天皇制打倒 アメリカ打倒
アジアと連帯せよ!」という乗りになってました。
この世界の片隅は全然反戦映画と思いませんでした。戦争のつらさも合間の楽しさも、負けることのくやしさも描かれてました。大体主人公の家族が海軍関係者なので。大概終戦はこれでよかったみたいに描かれますけど、そんな単純な描かれ方はしてませんでした。私は結構すきな映画です。ただ取ってつけたように終戦時に韓国旗が
掲げられてるのをみて植民地支配に罪悪感を感じる
ところがちょっと。
もっと小型の船舶の話と混同したようです。1万トクラスの建造スピードを調べたら間違いが分かりました。正確には4日と15時間だったようです。
これは現在でも破られてないとのこと。
同時期日本がもう何もかもすべてを投げ捨て
2年で壊れてもいいから建造スピード優先で作った船でも9000トンクラスでも50日はかかったようです。(ほとんど沈没。残存も戦争終了後ほとんど廃棄)当初はアメリカも270日かかったらしいですが、(こちらは戦後も考えた高性能船舶実際戦後2~30年世界中の船舶会社に払い下げられ使われました)合理化に合理化を重ねてこのレベルに到達しました。質でも量でも完敗でした。
日本が敗北するというシミュレーション結果は日本が作成したのでしたか!それでも活かされなかったのだから、ムダでしたね。
はだしのゲンも昔立ち読みした程度ですが、私的には絶対的に否定していた印象があります。はだしのゲンはもちろん「この世界の…」共にメディアが押しているので、この種の作品は敬遠してしまいます。
「独立愚連隊」は未見ですが、wikiで見たらキャストには何人か慰安婦がいました。公開時には好戦的、反中国的という批判を受けたそうですが、現代では考えられない作品でしょう。
正直言って、週刊空母・月刊正規空母の言葉を紹介されてもピンときませんでしたが、詳細に教えて頂き感謝申し上げます!
それにしても、アメリカの造船力は凄まじい。現代でも1万トンの貨物船を最短27時間で建造することはあまりないですよね?いかに戦時で士気が上がっていたにせよ、これでは敵いません。
戦前からリッチな超大国だったのに、アメリカの軍備がガバガバだったのは意外でした。現代は軍事面でも超大国だし、そのイメージで見ていました。地政学的にも恵まれているし、その分お花畑になるのでしょうね。
ダニエルズ・プランと八八艦隊は初めて知りました。やはり男性はこの方面に詳しいですね。ワシントン海軍軍縮条約に不満を抱いた日本の軍人は少なくなかったようで、不当な比率を押し付けられたと見る向きもいたようです。
現代でも変わりないでしょうが、特に「戦前にアメリカが日本を舐めていた」のはやむを得なかったと思います。自国によって開国させられ、文明の恩恵を受けた野蛮国と見ていても、当時は当たり前だったと思います。対外戦争の殆どない日本は、アメリカが総力戦で潰すまでやるのは想定外だったはず。日露戦争のロシアは総力戦を実行する余裕はなかったでしょう。
そういえば「セーラームーン」がありましたね。この作品も未見なので、まるで浮かびませんでした。そして「プリキュア」も初めて知りました。本当にアニメに疎く申し訳ありません。
あ、すいません。日本が作成したシミュレーションです。アメリカの軍事はボロボロに見えていたのに、日本側はきちんとシミュレーションできていたな、と。それでも戦争となったので救えないのですが。
はだしのゲンは昔子供の頃読みましたけど、そこまで絶対的に否定していた印象はありません。とは言いながら、最後まで読んでいないので判断できませんが。「この世界の…」は見ないと分かりませんね。
「独立愚連隊」を見た際は、湿っぽい戦争ものではなかったので驚きました。第一、朝鮮人の慰安婦が自分が稼いた金を札束状態で持って移動する辺り、今なら描けない光景です。当時はそう見られていたのですね。
エセックス型という戦後もジェット機を積んで長く活躍した計画時世界中世界最大クラスの空母を32隻計画して24隻つくったのです。実際は2年ちょいかかったのですが完成時期が大体1カ月づつづれていたので1カ月ごとに新造艦艇が2年間途切れることなくポンポン出てきて「月刊正規空母」とネタになりました。一方で中型貨物船を改造して日本の空母と殴り合いできるような大型艦ではなく小型空母多数建造して輸送船団を護衛する空母つくるプランがもちあがり文字通り1週間で護衛空母ポンポン作って戦争開始から終了までなんと100隻オーバーも護衛空母作ってしまい「週刊護衛空母」と。
アメリカは恐ろしいことに1万トンの貨物船を
なんと最短で27時間で建造したことがあり、この貨物船規格が週刊護衛空母の基礎となっています。
牛蒡剣さんのコメントで、アメリカの軍備がガバガバだったことを初めて知りました。「週刊空母・月刊正規空母」という言葉も初耳ですが、やはり国力にモノを言わせ、結局日本を圧倒しました。日本が敗北するというシミュレーション結果も、東洋の野蛮国風情に負けるはずがないと思っていたのかもしれませんね。
歴史を調べるうえで難しいのは、過去と現代の価値観が違うことです。過去には「当たり前」でも現代では違っており、そのため当時の精神状態が見えない。占領した側も戦争を正確に考えているのかは疑問ですが、結局勝者の記録する戦争が「正確」になるのです。
戦争を絶対的に否定するアニメですが、例えば原爆を描いた『はだしのゲン』。『この世界の片隅で』もwikiからその流れに見えます。尤も両作品とも戦争や原爆の悲惨さ、日本軍の横暴さを強調するストーリーだろうと感じ、私は未だに未見です。
NHKのドラマも戦争時の描き方はパターン化しており、暫く前から見ていません。また反戦平和の洗脳ドラマか、と感じるので。
とはいえ、太平洋では日本海軍と対峙していたわけで、アメリカは ttps://ja.wikipedia.org/wiki/ダニエルズ・プラン、日本は ttps://ja.wikipedia.org/wiki/八八艦隊、の軍拡計画を持っていました。(実行すると、日本はおそらく財政破綻した。)
際限なき軍拡競争は共倒れなので、ワシントン海軍軍縮条約が結ばれ、戦艦の保有比が英:米:日=10:10:6 となりました。日本からみると「アメリカから一方的に攻撃されない」ギリギリの比率でした。
その後、軍縮条約明けの開戦前に進水した戦艦は、日本は大和型2隻だけですがアメリカは6隻(その後さらに4隻)。もちろん日本側もアメリカの建造計画をつかんでしました。
総力戦では勝ち目はありません。
しかし、戦うのは、戦った時の利益(-損害)>戦わない場合の利益(-損害)なので、戦略兵器である主力艦を消耗して第三国に劣後するようなら戦わないという選択肢になります。
問題は「戦前にアメリカが日本を舐めていた」ことで、アメリカは戦った時の損害を過小評価して日本に圧力を掛け続けました。だから、日本はアメリカに損害を与える能力を証明する必要がありました。
(ここまでの経緯は、日露戦争とほぼ同じ。)
しかし、アメリカは日本を舐めていただけではなく、総力戦で潰すまでやるとも思っていたので、能力を証明しても終わらなかったのです。
小国であっても、国力に見合った軍備が重要なのは、国力と「その国を侵略して奪った時の利益」はほぼ比例するからです。だから、国力に見合った軍備でもって、侵略国に同等の損害を与えることが出来れば、侵略するメリットが無くなります。
ただし、地政学的に重要な位置にあるなど、国力以上に評価される場合は、相応の軍備が必要です。(日本とか台湾とか。)
>女性は気がかりですね。
「セーラームーン」や「プリキュア」など日本人は「女子だって戦う」ですよ。
歴史を知っている側から見ると、当時の精神状態が見えなくなるので、逆に分析しづらくなりますね。自分たちの敗北した、その上占領された戦争を正確に考えるのは本当に難しい。
>戦争を絶対的に否定するアニメやドラマにすぐ感情移入するわ
そんなアニメってありましたっけ?宮崎駿は左翼ですが、もののけ姫は戦いがメインになっていますし。また、戦後それほど経っていない時点の日本の戦争映画はかなり娯楽色の強いものもありますから、戦争を経験していない人間ほど観念的に戦争を嫌うのかも知れませんね。
揶揄を込めて「自慰と自己陶酔に酔いしれているのが日本の反戦平和団体」と書きましたが、さすがにトップはそうではないと私も見ています。連中には知的職業が多く、確信犯なのは明らかです。付和雷同の下っ端でも反戦平和団体が敵国のシンパやスパイなのは同じ。
核兵器禁止条約が「罠」なのはミエミエですね。在日ウクライナ人のナザレンコ・アンドリーさんが8月8日付でこうツイートしています。
「俺は「核兵器なくなったところで、通常兵器を使った世界大戦が起こり、何倍多くの人が亡くなる」と言っているわけ。銃統制が厳しくても殺人率が米国より高いロシアの例はそれを示しているわけ。」
https://twitter.com/nippon_ukuraina
私も女ですから戦争は反対ですよ。一番しわ寄せがくるのが女性や弱者だし、戦時には人権など消滅しますから。戦争を仕掛けられないために軍備を整えることに全面的に賛同します。こういう時だけは隠れる「出羽の神」など、仮想敵国シンパとしか思えません。やたら北欧を称える女たちは女性にも兵役があることは絶対言わないから。
男性には平和団体のプロパガンダはそれほど通用していなくとも、女性は気がかりですね。戦争を絶対的に否定するアニメやドラマにすぐ感情移入するわ、権威筋を疑わない……だからこそ日本の女を洗脳しようとするのです。
正体は特亜シンパである似非フェミ連中がバトルが出てくるアニメやマンガを敵視するのは、このような背景があるのでしょう。
牛とステーキの例えはユニークですね。もっとのらりくらりやっていたとしても、その結果がどうなるのか想像もつきませんが。
考えてみると「主体思想」というスローガン自体がおかしい。北朝鮮の正式な国家名も朝鮮民主主義人民共和国!本当にギャグです。
戦前のアメリカの軍備の実態を教えて頂き、有難うございました!私のような軍事オンチでも具体的数値を挙げられると、何とかアメリカ軍の実態が理解できそうです。
未だにアメリカは戦前からリッチな超大国と思い込んでいる日本人が多いはず。だから軍備もスゴイというイメージがありますが、何と海軍は予算不足で複葉戦闘機がまだ空母に乗っていたとは!開戦時までの軍事大国トップはやはりイギリス?
ならば今ならワンチャンと思った思った日本人が出ても不思議はありません。、東條英機の「人間一度は清水の舞台から飛び降りることも必要」発言も誇大妄想ばかりではなかったのやら。
>>平時からある程度抑止力として国力に見合った軍備て重要だと思うわけです。
仰る通りです。軍備は使用せずとも抑止力になるし、それなりの軍備のある国にはまず手を出しにくいのは私でも分かります。戦争を避けたいならば、国力に見合った軍備は必要なことが理解できました。
末端は酔っているだけでしょうが(少なくとも設立時の)指導者階級は違いますよ。
戦争を起こせない=敵国本土への侵攻能力がない、ということなので、敵国(冷戦時なら共産圏)からしたら好きな時に自国の安全を確保した上で侵略できるということなのですから、日本を侵略したい敵国のスパイとして「二度と戦争を起こしてはいけない」を唱えていたのです。
WWIIで連合国がどうやって勝ったかを考えてみてください。日独の本土に侵攻して占領したのです。
連合国の行動が彼らの言う通りに「正義」であるなら、敵国本土へ侵攻して占領するのは正しいのです。その能力を持つことも正しいのです。
彼ら(米ソ中)やそのシンパが、日本だけに「やってはいけない。その能力も持っていけない」と言うのはおかしいのです。
それを誤魔化すために、「日本人は悪くて劣っている(だから行為と能力を制限される)」という差別的な刷り込みをしてきたのです。
# ゆえに「自虐史観」に対して、(日本の軍備増強を主張する)ウヨが過去を正当化するのは、戦略的には間違いです。
なお、戦後の国力がなかった時代に、アメリカの勝手な戦争に尖兵として駆り出されないために、吉田茂(→池田派→宏池会)が憲法を盾にしたのは別の戦略です。
核兵器禁止条約も似たような「罠」です。
もし、核兵器が本当に禁止できたらどうなるか。中露が通常兵器(陸軍の大軍)で周辺国に対して侵略を開始します。海洋勢力には止める手段がありません。特にバルト三国や中央アジアがクリミアのようになります。(今でもちょっと危険)
日本政府は分かっているので、核兵器禁止条約には反対なのです。(大国の政府としては分かっていて当たり前ですが。)
私も戦争は反対ですよ。割に合わない(合理的ではない)から。
だからこそ、戦争を仕掛けられないために軍備を整えるのです。具体的には、素直に英仏の戦略(SSBN+SLBM)に従うべきです。でも、こういう時だけは「出羽の神」は隠れるんですよね。
こういうの、日本への侵略意思を持つ仮想敵国(中露朝)が「日本に何をされたら嫌か」を考えると、一発で分かるんですけどね。
平和団体は、そういう思考をさせないために、戦争を絶対的に否定して、仮想敵国という存在を認識させないようにしているのです。
もっとも、日本人は「戦い」そのものに価値を見出すくらいであり、マンガやアニメでもバトルが大好きであるので、平和団体のプロパガンダはそれほど通用していません。
(仮想敵国からしたら、「戦う」能力も意思もその実績もある日本は滅茶苦茶怖い。そのおかげで平和。靖国の英霊=実績なので、英霊は本当に守ってくれている。)
どうせいつかは戦争になっていたのだからもっとのらりくらりやってればよかったのにとは思います。
客体ではなく主体になりたいから、北朝鮮が主体思想といいだしたのは、外からみるとわかります。
まだ空母に乗っていたりと意外と貧乏でした。しかも太平洋と大西洋で分断されており、2.5倍の規模だったロシア艦隊を各個撃破して勝った経験があるわけですから、それより有利なわけです。
「ひょっとすると今ならワンチャンス!」
と思うひとが出てもおかしくないと思うのですよ。
まあ僅か2年で開戦時の3倍以上まで膨れちゃうんですけど。陸軍も同様で平時は20万に満たないくらい。今は単体で18万で自衛隊丸々ぐらいいますけど海兵隊も8千人程度で廃止リストラの話が何度も持ち上がるくらい。世界恐慌期には予算不足で稼働戦車が全米軍で10両を割ったころすらあったくらい。ちなみに開戦時日本陸軍は200万を超えていました。
勿論昭和18年ぐらいまでにアメリカ海軍は3倍
ぐらいになる艦隊整備法案は通過していて開戦前に
は新聞報道され日本も知っていました。陸軍だって
欧州情勢に対応するため参戦するしないにかかわらず戦車を5万両生産して300個師団1千万の大軍を編成することも、軍用機を年産10万機製造する計画も、報道されてました。・・・・・・・益々おもいませんか?
今ならワンチャンと。
というわけで平時からある程度抑止力として国力に見合った軍備て重要だと思うわけです。もし平時から日本の倍のカネ(当時のアメリカなら決して
大きな負担ではない)で軍備をしていたら最初から
日本は「どうやってアメリカを引き寄せるか?」
という方向にシフトして博打すら打つ気力すらわかなかったと思うのですよ。
mottonさんのコメント、感銘を受けました。
>>アメリカに講和の意思が無い(太平洋の覇権のために軍事的or経済的に日本を潰すまでやるという意思があった)ので、ありえないです。
仰る通りですね。あまりにもお粗末な願望解釈でした(汗)。今の韓国の例えは分かり易く参考になりましたが、かの国は一撃する可能性がありそうな……
これまで日本の大陸進出は「軍国主義」の一言で片づけられていましたが、アメリカの攻撃意思を挫くため、大陸に進出したりドイツと組んだりしたわけでしたか!この見方も目からウロコです。太平洋の覇権の確立を目指すアメリカが日本と激突するのは時間の問題だったのかもしれません。
戦後になってもホワイトハウスには赤のスパイが結構いたはずです。ハリウッドなどは赤の巣窟だし、赤狩りを実行したマッカーシーは現代でも極悪人扱いだし。
森山優氏の著書『日本はなぜ開戦に踏み切ったか ―「両論併記」と「非決定」―』は未読ですが、ネットレビューを見るとなかなか興味深い書のようですね。
陸軍と海軍の政治的縄張り争いが、国家の戦略的意思決定を麻痺させたこと、指揮系統がはっきりしないこと等は結構知られていると思いますが、松岡洋右が米国育ちだったことは初めて知りました。威勢のいいことを言っていたので、何となく日本で生まれ育ったイメージがありましたが、wikiで見たら松岡はアメリカを第二の母国と呼び、英語を第二の母語と呼んでいたとは。そしてクリスチャンだった。
戦後になっても日本では各省庁の政治的縄張り争いが続いていますよね。国家の戦略的利益を無視、目先の損得を優先し、何よりも省益を大切にする。高級官僚に限らず現代日本の知識人も学派争いというか、ライバルへの憎悪は激しいものがあります。
自称外国通がしばしば不当に大きな発言力を持ちがちなのは、明治から続いています。幸いなことにネットの普及で自称外国通のおかしさが徐々に知られるようになりました。外国人とロクに付き合えず、会話もほとんどできない「自称外国通」は珍しくないようで。
ただ、mottonさんがコメントされていますが、アメリカを主人公とする世界史においては、西太平洋の覇権を持っていた日本との衝突は必然で、日本がそこに存在したことが悪かったのは確かでしょう。日米開戦からは教訓を汲み取るべきですが、知識人の間でも学閥争いがあるし、こちらもかなり難しいと悲観的になります。
アメリカに講和の意思が無い(太平洋の覇権のために軍事的or経済的に日本を潰すまでやるという意思があった)ので、ありえないです。
そもそも、国力が10倍の大国に対して、「一撃して有利な条件」とか、もうその時点でおかしいのです。
逆に考えてみればよく、例えば今の韓国に一撃されて不利な条件で講和させられるのは、日本政府が極めて無能である場合でしかないわけで。
アメリカの太平洋艦隊を無力化した上で、欧州戦線でドイツが優勢になってアメリカがそちらに注力する情勢にするしかなかったわけですが、前者を一時的とはいえ達成したのは、日本が優秀だったのかアメリカが無能だったのか。
アメリカを主人公とする世界史においては、西太平洋の覇権を持っていた日本との衝突は必然です。日本がそこに存在したことが悪かった。
日本は、それから逃れるため(アメリカの攻撃意思を挫くため)に、大陸に進出したりドイツと組んだりしたわけです。(石原莞爾の満州国は、手法は問題だけれども、戦略は正しい。)
しかし、それゆえにアメリカが座して黙認するはずがなく、「日本がアメリカに挑戦するため」だとすり替えて圧力を掛けたのです。
だから、戦後になって、アメリカの太平洋の覇権が確立すれば日米が争う理由はなくなったのです。日本も資源と市場(と対共同盟)が得られれば、(自尊心は傷つくものの)無理をする必要はなくなったのです。
(かといって、戦前に日本が自分からアメリカの軍門に下るのは無理。アメリカが共産主義の脅威を正しく認識して対共同盟を提案していれば可能だったかもしれないが、ホワイトハウスに赤のスパイがうじゃうじゃいる以上、無理。)
最近になって、戦後の一億総懺悔的思考停止から自由な世代の歴史学者が緻密な仕事をされているようで、あの戦争に向けた意思決定のかなり詳しい部分が分かってきたように思います。たとえば、森山優という方の
森山優、日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」、新潮選書、2012
はとても優れた仕事だと思いました。
ここで描かれているのは、陸軍と海軍の政治的縄張り争いが、国家の戦略的意思決定を麻痺させた過程です。その背景には、指揮系統がはっきりしない明治憲法の問題がありました。さらに、鎖国が長かった日本では、外国の動向を肌感覚で理解している人が少なく、この意味で米国育ちの松岡洋右が果たした負の影響は大きなものがあります。
具体的に意思決定を跡付けることで、ではどうすればいいか(よかったのか)、という建設的な議論ができます。
陸軍と海軍の政治的縄張り争い、などと言うと現代では関係ないもののように思えますがそうでもありません。上位のレベル(国家の戦略的利益)を無視して、またはそれには想像が及ばず、目先の損得や身内のライバルへの憎悪にひたすらこだわる、という点では、現代の日本の知識人もまったく変わりありません。自称外国通がしばしば不当に大きな発言力を持ちがちなのも同じですね。我々日本人の大半は、結局、ほとんど何も学んでいないということです。
本来は一撃して即時有利な条件での講和に持ち込むべきだったのに……と私も思います。しかし出来なかった。それが出来たならば、あの体制と敗戦はありませんでした。例え日本が一発勝負に出なくとも、機会を見てアメリカは攻撃したと思います。ベトナム、アフガン、イラクのように(どれも宣戦布告なし)。
他国の例としてユダヤ戦争を挙げましたが、自民族の行いを自省したユダヤ系知識人はいるでしょうか?シカリオイのようなテロリストが跋扈、ローマ人を標的にしていれば懲罰を受けるのは当たり前でも、ローマの帝国主義が悪いと言い続けています。
しかしアメリカはこれを手ぐすね引いて待っていた。悪いことに、それまで日本は戦争して負けたことがなかったために初戦の大勝に酔ってしまい、泥沼に踏み込んでしまった。本来は一撃して即時有利な条件での講和に持ち込むべきだったのに❗