一昨日(5/26)大阪・森ノ宮ピロティホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。
今年すでに3回目のピロティホール、2時過ぎに入場して、すぐさま入り口入って右側にあるお手洗いの列に。
もともとは両側から入れるようになっているのですが、片側通行にして、係りのお姉さんが手際よく案内してくださるのです。
志の輔さんのお客様の層はほんと幅広い。老若男女という感じ。
車椅子スペースにもパイプ椅子で増席されていました。
今回は5列目の真ん中辺り。ここから一段高くなっていて、前の方がどんなに座高が高くとも、盛りモリの頭だって平気なすばらしい席。歌舞伎の劇場もこんなんだったらいいのになあ。
■□■
「ハナコ」立川志の輔(14:35~15:15)
あらすじは省略します。こちら。
舞台は黄土色?の高座に白い屏風。
モスグリーン?の羽織とお着物の志の輔さん登場。
独演会というのは一人でするから独演会というんですが、だいたい、お弟子さんが一席やって、その次というのが通常なんですけどね。
と、今回はお弟子さんなしの志の輔さんのみの会でした。
マクラは10分ほど。前回7月に来られたとき、往復とも新幹線が遅れたとか。あるとき、遅れるだろうと思ってお弁当やらお酒を買いに行ったテレビ局の方?(ちょっとあやふや)が取り残されてしまった話。
日本はあらかじめ遅れます、それを承知で乗るんですねみたいなお話でした。
中村仲蔵だけでもいいですが、ひとつ面白いと思っている新作をやりますと始まったのが「ハナコ」でした。
「あらかじめ申し上げておきますが。」だけで大笑い。先々想像してしまっていけません。
旅行者一行が「温泉垂れ流し、和牛食べ放題。」と言っただけで大笑い。笑っちゃいけないと思えば思うほどおかしくなってしまって、腹筋痛かったです。
志の輔さんの会はそんなに回数行っていませんが、いちばん好きなお噺かも。ああ、おかしい。
今回もどうして仲居さんはシャベルを持って竹林に行っていたのか、休んだ女中さんは仲居さんに金庫で頭を殴られてどうなったのか気になります。どなたか教えてくださいまし~。
仲入り(15:15~15:30)
「中村仲蔵」立川志の輔(15:30~17:00)
浪人の子として生まれた主人公。鳴り物の夫婦の養子になるが、あまり上手くないと、歌舞伎役者の養子になって、一番下の稲荷町から始まり、創意工夫で四代目團十郎の目にとまり、だんだん格が上がって名題となったが、役者からのいじめで忠臣蔵の五段目、斧定九郎という名題がやらないつまらない役が与えられる。神社にお参りをしてもだれもやったことがない定九郎が出てこない仲蔵だったが、雨宿りしたそば屋で、破れた番傘、袷の着物の裏を取ったぼろぼろの着物姿の浪人を参考にこれまでやったことがない定九郎を演じる。
緞帳が上がると松羽目ものの背景のような松の絵がかかれた幕がつってありました。
紋付袴の志の輔さん。
マクラもまた短めの10分程度。マクラというか、歌舞伎界は血筋が大事、「ザ・血筋」。落語はそんなことなくて「ジプシー」みないなもんです、と。香川照之さん襲名のことにもふれてました。
東京の落語は見習い、前座、二つ目、真打とありますが、大阪にはなし。
歌舞伎も今は名題と名題下だけですが、昔は「稲荷町・中通り・相中・名題下・名題」(文字あやふや)とあったことや、稲荷町は入り口にお稲荷さんがあって、そこに大部屋があってそこに居たからとか。
東京の歌舞伎座はお風呂屋さんみたいだとか、
本題に入る前に「歌舞伎とは」みたいな解説があり、やっと中蔵が稲荷町から出世し、中通りになって花道でセリフが言えるようになった件で、歌舞伎の舞台には花道があって、揚幕といって金属の棒と輪でつるされていて、引くごとに「ちゃりん」と音が出る、七三の説明、落語の上下のお話にまで発展。
相中で鎌髭をすることになった件では鎌髭のあらすじ説明。
名題になって斧定九郎をやらされる件では、忠臣蔵の説明から、四段目、五段目、六段目のあらすじ説明が独特の笑いを交えて説明。
忠臣蔵好き、歌舞伎好きの私とすると、もともと五段目は弁当幕でつまらない場だったとか、これまでの斧定九郎は地味な格好だったとか、そういうのはいいとは思うんですが、忠臣蔵の説明から入られるともう、なんか「早く仲蔵行って。」と思ってしまったのが正直な感想です。
しかし、鎌髭と五段目の件はまるで歌舞伎を二幕観たかのような気分でした。
ライトで花道を表現して、附け打ちのばたばたばた、拍子柝のちょんちょんちょん、お囃子もあってほんとさながら歌舞伎の舞台。
でもこんな演出邪魔なくらい、志の輔さんにはものすごい様相の定九郎がのり移っていて、舞台にも背景がありました。
鎌髭なんて観たことないんですが、ほんと観たかのよう。
やっぱり志の輔さんすごいです。
五段目を演じたあと、見物から声がかからなかった失意の仲蔵辺りからは解説なしですっとお噺はすすんでいきました。
一旦緞帳が下りた後、再び志の輔さん。
談志師匠のことに触れ、やっと実感がわいてきた。どうなるかわかりませんが。少しでも受け継いでいけたらのようなお話でした。
いや~、2時間半。たっぷり志の輔さん堪能させていただきました。
できれば、もう少し説明をはしょった仲蔵が聞きたいと思いますが、他の方でこんなに歌舞伎役者さんや舞台が浮かび上がる落語家さんもいないでしょうし…困ったものです。
今年すでに3回目のピロティホール、2時過ぎに入場して、すぐさま入り口入って右側にあるお手洗いの列に。
もともとは両側から入れるようになっているのですが、片側通行にして、係りのお姉さんが手際よく案内してくださるのです。
志の輔さんのお客様の層はほんと幅広い。老若男女という感じ。
車椅子スペースにもパイプ椅子で増席されていました。
今回は5列目の真ん中辺り。ここから一段高くなっていて、前の方がどんなに座高が高くとも、盛りモリの頭だって平気なすばらしい席。歌舞伎の劇場もこんなんだったらいいのになあ。
■□■
「ハナコ」立川志の輔(14:35~15:15)
あらすじは省略します。こちら。
舞台は黄土色?の高座に白い屏風。
モスグリーン?の羽織とお着物の志の輔さん登場。
独演会というのは一人でするから独演会というんですが、だいたい、お弟子さんが一席やって、その次というのが通常なんですけどね。
と、今回はお弟子さんなしの志の輔さんのみの会でした。
マクラは10分ほど。前回7月に来られたとき、往復とも新幹線が遅れたとか。あるとき、遅れるだろうと思ってお弁当やらお酒を買いに行ったテレビ局の方?(ちょっとあやふや)が取り残されてしまった話。
日本はあらかじめ遅れます、それを承知で乗るんですねみたいなお話でした。
中村仲蔵だけでもいいですが、ひとつ面白いと思っている新作をやりますと始まったのが「ハナコ」でした。
「あらかじめ申し上げておきますが。」だけで大笑い。先々想像してしまっていけません。
旅行者一行が「温泉垂れ流し、和牛食べ放題。」と言っただけで大笑い。笑っちゃいけないと思えば思うほどおかしくなってしまって、腹筋痛かったです。
志の輔さんの会はそんなに回数行っていませんが、いちばん好きなお噺かも。ああ、おかしい。
今回もどうして仲居さんはシャベルを持って竹林に行っていたのか、休んだ女中さんは仲居さんに金庫で頭を殴られてどうなったのか気になります。どなたか教えてくださいまし~。
仲入り(15:15~15:30)
「中村仲蔵」立川志の輔(15:30~17:00)
浪人の子として生まれた主人公。鳴り物の夫婦の養子になるが、あまり上手くないと、歌舞伎役者の養子になって、一番下の稲荷町から始まり、創意工夫で四代目團十郎の目にとまり、だんだん格が上がって名題となったが、役者からのいじめで忠臣蔵の五段目、斧定九郎という名題がやらないつまらない役が与えられる。神社にお参りをしてもだれもやったことがない定九郎が出てこない仲蔵だったが、雨宿りしたそば屋で、破れた番傘、袷の着物の裏を取ったぼろぼろの着物姿の浪人を参考にこれまでやったことがない定九郎を演じる。
緞帳が上がると松羽目ものの背景のような松の絵がかかれた幕がつってありました。
紋付袴の志の輔さん。
マクラもまた短めの10分程度。マクラというか、歌舞伎界は血筋が大事、「ザ・血筋」。落語はそんなことなくて「ジプシー」みないなもんです、と。香川照之さん襲名のことにもふれてました。
東京の落語は見習い、前座、二つ目、真打とありますが、大阪にはなし。
歌舞伎も今は名題と名題下だけですが、昔は「稲荷町・中通り・相中・名題下・名題」(文字あやふや)とあったことや、稲荷町は入り口にお稲荷さんがあって、そこに大部屋があってそこに居たからとか。
東京の歌舞伎座はお風呂屋さんみたいだとか、
本題に入る前に「歌舞伎とは」みたいな解説があり、やっと中蔵が稲荷町から出世し、中通りになって花道でセリフが言えるようになった件で、歌舞伎の舞台には花道があって、揚幕といって金属の棒と輪でつるされていて、引くごとに「ちゃりん」と音が出る、七三の説明、落語の上下のお話にまで発展。
相中で鎌髭をすることになった件では鎌髭のあらすじ説明。
名題になって斧定九郎をやらされる件では、忠臣蔵の説明から、四段目、五段目、六段目のあらすじ説明が独特の笑いを交えて説明。
忠臣蔵好き、歌舞伎好きの私とすると、もともと五段目は弁当幕でつまらない場だったとか、これまでの斧定九郎は地味な格好だったとか、そういうのはいいとは思うんですが、忠臣蔵の説明から入られるともう、なんか「早く仲蔵行って。」と思ってしまったのが正直な感想です。
しかし、鎌髭と五段目の件はまるで歌舞伎を二幕観たかのような気分でした。
ライトで花道を表現して、附け打ちのばたばたばた、拍子柝のちょんちょんちょん、お囃子もあってほんとさながら歌舞伎の舞台。
でもこんな演出邪魔なくらい、志の輔さんにはものすごい様相の定九郎がのり移っていて、舞台にも背景がありました。
鎌髭なんて観たことないんですが、ほんと観たかのよう。
やっぱり志の輔さんすごいです。
五段目を演じたあと、見物から声がかからなかった失意の仲蔵辺りからは解説なしですっとお噺はすすんでいきました。
一旦緞帳が下りた後、再び志の輔さん。
談志師匠のことに触れ、やっと実感がわいてきた。どうなるかわかりませんが。少しでも受け継いでいけたらのようなお話でした。
いや~、2時間半。たっぷり志の輔さん堪能させていただきました。
できれば、もう少し説明をはしょった仲蔵が聞きたいと思いますが、他の方でこんなに歌舞伎役者さんや舞台が浮かび上がる落語家さんもいないでしょうし…困ったものです。
春秋座でしたらさらに雰囲気良かったでしょうね。うらやましいです。
「徂徠豆腐」の時でも忠臣蔵の説明が入っていましたので、もしかすると志の輔さんだったからなのかも。
万人受けする落語って難しいですね。
ハナコと中村仲蔵。前座でお弟子さんが出てはりましたけど。
わたしも同じく、説明端折ってもらいたい派です(^_^;)
ほかの噺家さんでいっぺん聴きたい噺ですね。
上方でも誰かしはらへんかなあ、と妄想してます(笑)
先がわかってるからこそ、笑いが止まらない感じ、めっちゃ分かります♪