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スターフォックスの一ファンのブログ

最高の悪役

2016年02月13日 22時44分44秒 | 創作について
「テレパシーでもなんでもつかえるもんなら たすけをよんでみるがいいさ」
 なんかこのセリフって「親切にも教えてあげてる」感じがするな。

 MOTHER2がひとつの演劇だとしたら、ポーキーは、「みんなに憎まれて、最後には倒される悪の親玉」っていう役どころを演じるしか、劇に参加できなかった奴なんじゃないかな。

「ネス!ずいぶんやっかいな事に巻き込まれたみたいだな。
 3人の少年って、おれもはいってるのかなぁ。…いやだなぁ。ドキドキ」
 「いやだなぁ」という気持ちは本当だったと思うけど、心の中でほんのちょっとだけ、「ネスと一緒に冒険できるかもしれない」って期待したよな? ポーキー、お前は。

 ところが実際は、自分の役は悪の親玉だったと知った時は、さぞ落胆しただろう。
 しかしお前は、立派に悪役を演じてみせたな。

 隣の家に住んでいたネスとそのまま友達になれれば良かったものを、彼の冒険を先回りしてはイヤガラセをし、彼が、奪われた「じぶんのばしょ」を取り返してメロディーを繋ぎ、ポーラやジェフやプーと出会ってきずなを結び、心の防壁の向こうに広がる、やわらかく傷つきやすい幼子のままの世界・マジカントで昔の自分に出会い、その世界に巣食う悪魔を倒して生まれ変わり、時間も次元も飛び越えて自分の元へとやって来るのを、ずっと眺めながら待っていたわけだ。

 全ては、自分が彼に倒されるために。

 誰もに憎まれる、実にすばらしい悪役っぷりだった。ギーグのとなりで見せる、憎々しげな笑顔なんて最高だ。
 だれも褒めないから私が褒めよう。ポーキー、お前は最高だ。最高の悪役だった! ブラボー。

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