お待たせいたしました。
ようやく秋らしい週末でした。
兼題:流
ホテルの灯海に流れて秋深し
秋の川流れて巨き海になる
長生きをしても人生流れ星
秋灯や流しのギタさん歌詞を見ず
しなる矢は悲しき品か流行る梨
怨み歌のこし流星一つ果て
溝萩の流れ跳び越へ眼鏡の子
流刑地の風にかじかむ腕(かいな)かな
満月や流浪の民と清寂と
流星と出会える予感頂上小屋
芒の穂銀の流れとなる原野
流速に身をまかせたり下り鮎
秋冷や時の流れに蹲る
星流る千年前の世界地図
流しのギター昭和爪弾く秋の宿
何もかも我流通して月見酒
秋冷や緑青流す女神像
水流に団栗・岩とプランター
流れ着く舟にハングル語で秋思
人の暮らしに流され秋の蟻でいる
流れ来て秋の深みにぶつかりぬ
テーマ:空にまつわる
くるぶしが疼く銀河のフラメンコ
トンネルを抜けてまるごと秋の空
ひとしきり恋の鞘当て鵙の天
ふわふわと恋をしてます十三夜
伽藍越え九輪越え秋蝶の空
6等星見えたは昔今2等星
我が家までついて来るらし月うさぎ
海豚とぶ秋空の青目にうつし
銀漢や解かれぬままの古代文字
空を突く拳女子応援団長
搾りしは玉葱ねまた走り星
車窓いま秋の夕富士むらさきに
真青なる空に散らばる紅葉かな
星月夜少女に帰る同窓会
大欅剪り終え久し秋夕焼
星月夜ピーターパンの宙を舞う
秋高し鉄の飛行機飛ぶ不思議
天高しタワーに行かぬ日と成れり
天平を超えて白鳳後の月
流刑地に細き鐘の音いわし雲
冷まじや星の起源の塵の渦
雑詠
願掛ける帯念入りに菊日和
靴底に砕ける木の実ゴッホ展
ちぎれ雲かすかに隠す後の月
呼び捨てで兄呼ぶ幼女秋野原
口笛を吹けば応へる鶸の声
江戸切子には弦月がよく似合う
三界に家なき哀れ捨案山子
秋寂びの千代田区千代田一の一
秋刀魚食べツバスは僅かばかりあり
小鳥来る険しき箱根路を超えて
星月夜風を聴いてるデュランかな
青蟷螂祈るかたちの朝ぼらけ
やさしいひとに向かう物証柿熟れて
知り合い句無視に身に染む悔いありし
虫の音や婚活終活一度きり
点眼の一滴赤く染まる柿
ハロウインの魔女に描きたす顔の皺
凍蝶になつても恋をしてゐたい
晩婚の誰も取らない熟柿かな
不帰の地や乳房の如き菊咲いて
無花果をギブスのとれた母がもぐ
★★★
選句数(6句選です。)
特選◎1句
並選〇5句
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makietto@nifty.com
締切:10月22日(土)24時
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