第541回小麦句会投句一覧（1月22日選句締切）

2025年 野球殿堂入り発表　イチロー氏、岩瀬仁紀氏、掛布雅之氏、富澤宏哉氏
イチローさんは2019年に引退したんですね。あっという間の5年。

兼題：寒
補陀落の海寒月の彷徨へり　
寒月の十手目映ゆし吉右衛門　　
石橋を寒暮が渡る西寒多（ささむた）神社　　
寒き夜やコンビニだけが照らす村　
寒風の朝練二列駅伝部　　
平均寿命>健康寿命寒卵　　
寒気告げ通勤気鬱月金か　
餌台の餌皿に満たす寒の水　　
寒中のポスター三つ捲られて　
寒風に背中押される湖に跳ぶ　　
大寒やいきなり地震の報道に　　
丸々と転がってく子寒九郎　
豚まんを噛り寒夜の宇宙船　　　
寒禽の定位置に鳴く安堵感
洗濯物干せばチリチリ寒の朝　　　　
寒禽の一閃の斬る大社　
大寒の燈台の向く日本海　　
垂直の筋肉注射寒の雨　　
小寒やプリンターの上に帽子置き　　　
鶏舎より取りて朝餉の寒卵　　　　　
空よりも地に親しめる寒雀　　　

テーマ：遊び
あやとりの川から網へ日脚伸ぶ　　
おもろふてやがて黙すや福笑　
お手玉もおはじきも抽斗の隅っこに　　　　
と金にはならぬ一徹老の春
平坦に進む双六外は雨　　
花枇杷や眼鏡屋あとのジャグリング　　
絵双六口は立たぬが力持ち　
刈り取りし羊歯のダメ出し尻取りか　
眼前の札を取られる歌留多下手　　
枯れぬ気や吾を真似ゐて痩せ冬木　
子が三人（みたり）野球している冬日かな　　　
初詣遊び心を忘れませぬ　　　　
竹馬の片足立ちやジャンプやら　　
釘差しの釘いきいきと初薬師　　
独楽の芯地球は青きまま燃ゆる　
独楽廻し空を見る事はばからず　　　　　
子供と遊具消えた公園冬ざれて　　
父母の住む冬星に姉かくれんぼ　　　　
初春やホールインワンに乾杯し　
目隠しの鬼迷い込む枯野原　
夕日指す悟空の遊ぶ冬の雲　　　　　

雑詠
きのう居た雀の居ない冬日向
ささやかな神のユーモア冬至の日　
トランプへ吉凶波乱の巳年明く　
人日の眼鏡にべっとり付く指紋　　
ゆるぎなき衛士の敬礼初旦　　
一筋の朝日匂へり冬木の芽　　　
奥能登にかかる雲なし三日かな　
気嵐らしモヤモヤも白白明け　
求めないという生き方寒椿　
空の青水の碧分け都鳥　　　　
枯木立樹皮食い破る命有れ　　　　　　
座禅組む足裏に初日射しこめり　　
初入院おどおどす姉寒椿　　　　
書留の親展手紙日脚伸ぶ　　　
着膨れておりスナップの凸と凹　　
冬ざれやインフレ加速するばかり　
薄っすらと雪化粧井戸端の恋　　　　
風花の平和が蒼い村が碧い　　
母なき子の手毬遊びの切りもなや　　　
幽玄や天に凍てつく大銀杏　
羊日のピザ屋のバイクとすれ違う　　

★選句要領
選句数６句（うち特選１句）
締切　1月22日（水）24時
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