大雨の地域が多数発生しましたが、皆さんの地域ははどうでしたでしょうか?
関東も梅雨明けしましたね。暑いですが心なしか湿度が低くて過ごしやすい気がします。
これからは熱中症に注意して過ごしてください。
兼題:深
梅雨深し参拝客のなき古刹
四百億赤字紙業の夏闇深し
水無月の夜深し歓声上がるEUに
写真誌はミモザ揉みは深謝し
風音の深くに朝の立葵
深爪の絆創膏や浴衣着て
深々と礼に行き交ふ墓参かな
五月雨や煙立つ山の息深し
炎天の深みに嵌まり行く日本
河童忌や微睡み醒ます深呼吸
深々と垂れて夕立のおじぎ草
深酒に委ねてをりぬ夏の月
谷地深く平家螢は闇焦す
深呼吸すれば応える夏木立
黒揚羽深く息吸ふ如く飛び
深き一礼日盛りの警備員
大谷の深き一礼雲の峰
物の怪の潜む深淵月見草
梅雨深し将棋の初手はお茶なりき
黒少し混ぜて深紅の薔薇香る
夏座敷つい深入りをする話
ダライラマの深き言の葉梅雨の星
テーマ:自由
結局は政治が悪い梅雨酒場
長梅雨の合ひ間熊蝉待ち切れず
呑む自由こよなく愛する自家梅酒
アマリリス指定の色に結ぶ髪
自由とは羽化失敗に集る蟻
ウイルスの肥えて気儘な夏の雲
雲の峰鍵はいつもの場所に置く
くるくると空をかき混ぜ捕虫網
音ひいて宙に花火の矢継早や
夏の夢無計画の計画ひとり旅
原爆忌慰安恋愛聞く晩餉
菜園ののの字の胡瓜下手ばかり
あめんぼの死んだふりしてあめんぼう
柵を逃れ踏み入る夏の山
三従の三でごたごた梅雨の雷
想像の翼広げ宇宙へ星涼し
自由という自由不自由不死男の忌
真っ新な海へ裸足の少年期
猫戻る星逢う夜の雨しずく
不自由も自由も背負(しょ)って蝸牛
分け入ったぜ山頭火の青い山に
満員の不自由展や旱星
雑詠
その日まで暮らしこまごまねぶの花
ボガートのせりふ早口海霧に消え
みな妻や子のおるおのこ山津波
雨漏りのリズム愉しも夏の夕
黄(きい)ピンク上下青田の通学路
蛍の守護天使のごと肩灯す
梅雨晴間傘を忘れた喫茶店
沖縄の風のしめりや瓶コーラ
極楽の風吹く夏の尾根歩き
迎え火や線状降雨止んでくれ
胡瓜噛む力まだある検温器
口中に空気が溜まり梅雨湿り
手作りのラジオ傍へに籠枕
真っ直ぐに生きて夜明けの誘蛾灯
扇風機首振る中のお飯事
村を出て村に帰れぬ迷い蛇
手拭いを腰に入場夏芝居
宙吊りの言の葉軒に釣忍
梅雨晴や長押の遺影もて帰る
木洩れ日のさざなみ揚羽蝶の昼
頼みごとするりかわされところてん
切り株の歪む年輪夏旺ん
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
7月22日(木)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
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