運動不足解消にテレビ体操を行っています。
10月までは女性ばかりでしたが、あれれ。
時代は変わってきていますね。
兼題:渡
鳥渡る国後島を遠巻きに
秋深し「矢切の渡し」渡らふをみな
身に沁むやしたわ手渡し病む死に身
金風の渡ればふいに里言葉
伝統の襷を渡す神在月
秋夕焼指輪を渡すタイミング
獣道行くや遥かに雁渡る
渡来人のあしあと秋の蔦が這う
廃校の渡り廊下や赤とんぼ
爽やかや青岸渡寺を舟出して
渡世術忘れて久しきりぎりす
渡りをる三途の川や冬銀河
年月や渡り廊下の柿紅葉
深秋や二人で歩く渡月橋
霧の海に消ゆ維盛の渡海船
世渡りも不器用のまま星仰ぐ
月渡るアトム何処に眠るやら
雁渡る星ふたつみつ従えて
雁渡し何も映さぬ井戸の底
長き夜の渡哲也のサスペンス
行く秋や県境渡る橋ひとつ
渡り鳥大宮町はまだ遠し
次の転居は父母住む星に鳥渡る
テーマ:音
音声の途切れ途切れに十月を
バラス踏む音飛び散れば葛の花
慰めから同情へ虫たちの夜
秋深む耳澄まし聴く静寂の音
稲光少し間を置き地を叩く
音のなき通過列車や鳥帰る
砧打つ音懐かしむ覗きけり
救急車隣家に停まる夜寒かな
行く秋のゆふぐれのまち小賑ひ
三日月とダンスくすんだ時掴み
指栞して虫の音に託す耳
秋深し脱水告げるノクターン
十月の音を奏でてサクソフォン
新米の煮えばなぐつぐつおこげの香
水音はいつしか細り谷もみじ
退く綱の品(しな)問ふちちろひそと啼け
大波に攫われた町虫の闇
虫すだく森はドラクエ音楽葬
朝露の滴大地を叩く音
鳥威し回れば回るほどの音
無音なり釣瓶落しのツィッター
木道に登山靴響く草紅葉
蘆原の奥のざわめき鴨来る
雑詠
うつむいて使う蛇口や天高し
ガンダムを花野の中に従へて
丁寧に探す間違い星月夜
秋日濃し古き画集の折り目跡
ドラフトに新風変わるか秋選挙
烏瓜灯して鴉待つ塒
葛飾区が優しさ夜学加湿化
休耕田今こすもすの花盛り
狂いなき地震速報そぞろ寒
あっけなく子規忌に逝けり昔の男
栗飯の栗は夫が剥くならい
渓谷の橋みな高し初紅葉
荒れ寺や拾う人無く銀杏降り
残る虫鋸屋根の工場跡
枝豆や「正岡子規からの手紙」とか
秋霖や時効の迫るモンタージュ
狂い出す生涯時計林檎剥く
小三治の句も了ひけり秋半ば
石段に凛として秋の蒲公英
飽くまでも優雅に冴える峰の月
蓑虫の耳に天狗が起こす風
夜学の師眠る生徒を咎めずに
厄除けの獅子舞う秋や中華街
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
10月22日(金)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます