麦「句会報」への掲載句（2018.6月分）

インターネット小麦句会（六月分）

月に二度のネット句会。気楽にお立ち寄りください。

http://blog.goo.ne.jp/nakadayo2018

紫陽花の色なだれ込む昇降機　　　餡子

青梅雨や柱時計の鳴る駅舎　　道人

四股踏んで柱突いては昼寝して　　アネモネ

缶コーヒーサイズの自由梅雨に入る　　珠子

あかつきの蟻雨樋をさかのぼる　　敏

水音の闇に吸われて蛍狩　　ルカ

老人の家出願望雲の峰　　あちゃこ

四葩咲く雨後の疎水に稚魚の影　　　　アゼリア

見下ろせば鳥の目で見る街薄暑　　多実生

橋柱をＳ字に抜ける蛍の灯　　仙翁

雲中の富士に合掌山開　春生

帽子濡らす夏霧パンの焼ける村       宙虫

カテーテル了へて清涼飲料水　　幹夫　

裁縫は死語となりしか更衣　　泉

赤い糸切れない鋏女梅雨　　藤三彩

あさがおの支柱を作る朝涼し　　瑠璃

七変化胸高鳴れど悪女かと　　　瞳人

水平か母屋から蚊帳も開閉す　吾郎

中心の柱を蟻が下りて行く　　ちせい

水中のカバの瞬き夏の雲　　まきえっと