小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第437回小麦句会投句一覧(9月22日選句締切)

2020年09月17日 17時09分41秒 | 15日句会
こんばんは。お待たせしました。
秋場所が始まっています。炎鵬に初日がでました。
 
兼題:重
重罪は鴉が裁く秋夕焼け  
身にしむや重きテーマの安楽死
覚悟せし重き便りを秋の朝   
重陽や馬はバケツで水を飲む 
胃も重き乃木忌薪の木も重い 
ランナーの重心右に星月夜 
掌を重ね叩く遊びや秋夕焼   
踵へと戻す重心菜を間引く 
重機から降りる男に秋夕焼  
蛇笏忌の湿り重たく栗おこは  
団栗の知らぬ重心やじろべえ  
秋蝶の重なり合うて角に消ゆ     
理と心重量現場秋高し
観音の吐息の重さこぼれ萩 
そうろりと体重計に乗りて秋 
松籟の十重に二十重に秋のこえ   
重力とリンゴ見えない赤い糸  
「さいなら」を重ぬる追伸秋灯下 
手秤の封書の重さ小鳥来る 
丁重に嘘つく御仁そぞろ寒  
五重の塔車窓に拝み秋澄めり 
稲の穂の重さ道路に鳥の糞
長き夜の言葉を綴る重き指
 
テーマ:実
外つ国の種を啄み鳥渡る  
フルートの鈍き銀光マスカット  
稲の波此処に生まれて此処に逝く  
遠野よりさいかちの実を持ち帰る 
柿の実の青きに鴉遠く啼く 
蕎麦満開力を得たき人の待つ 
金色の夕日を集め豊の秋    
繰り返す一期一会や黒葡萄
研ぎごたえよき音のして今年米
黒葡萄一粒ごとに力満ち 
三密の法度破りて稲実る 
枝々を鳥が渡る日秋霞   
自転車の農婦小さし豊の秋 
実り行くクロガネモチに鳩と犬  
実るほど弧の美しき稲穂かな 
種茄子の長けて首丈耳の丈 
寝釈迦似の雲の寄り来る稲穂波 
人生の豊かな実り敬老の日 
大坂なおみ案山子にも黒マスク 
縄文の集落の跡木の実降る     
百羽翔ち百羽戻れり稔りの田   
梨ふたつ取りしずしりと伝ふ品 
薔薇の実や少女に初潮おとずれる  
 
雑詠
これでもか至福の続く萩街道  
待宵の水晶体にやや濁り  
握力に左右差ありて石榴割る
気合い舞う板場鯖鯛旨い秋 
泣いてゐる牡牛のあたま水禍の田 
豪腕の雄たけび一つ秋の転身  
二×二が四バッタが跳んだ二×四が八   
こどもの手がするりと離れ水引草 
今年酒オンラインにて盃重ね
三年日記に二年の余白秋彼岸   
秋霖や路傍の石の涙とて        
台風の来るまで阿呆面をして  
釣具屋の壁の魚拓や鳥渡る     
渡り鳥憩ふ湖畔の暮れ泥む       
にんげんや花野に晒す殻の耳  
二百二十日干潟に鷺の羽繕い  
風の道日の道蝗の跳ねる道  
亡き人の秋の金魚は赤と金 
鱒池の沢いつぱいに葛の花   
満月の森動物の会議かな
未田の先ずの安堵や鬼くる前  
立ち乗りの少女真つ向九月尽 
鵙の贄風では落ちず雀食べ    
 
★選句要領
 
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
 
★締切
9月22日(火)24時
 
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com


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