こんばんは。
紫陽花もそろそろ終わりでしょうか?
兼題:「梅」 |
青梅や片手で足りる友の数 |
小梅の実ことんころころころことん |
まんまるな実梅雨生み成るまんま |
匂ひ立つ笊の実梅にとろかされ |
血圧計巻けば梅の実落ちる音 |
梅は実に響く軍靴の高枕 |
山猿は梅雨晴れの谷川に眠る |
畳屋の機械の匂い梅雨兆す |
白飯に梅干しひとつ自助だもの |
臘梅や昨日の嘘のばればれで |
梅雨晴の小さき菜園覗く猫 |
梅どっさり漬けて海馬を悦ばす |
棒術の棒は白樫梅雨晴れ間 |
会葬の長き列縫ひ梅雨の蝶 |
梅の実や秩父札所へ道半ば |
青梅や素振りの少年今日居らぬ |
楊梅や楊貴妃いつも傍に置き |
下草を刈って始める梅落し |
梅酒瓶閉じて令和と濃く記す |
訓練にもらう乾パン梅雨晴間 |
テーマ:「色」 |
エンジンを止める船体梅雨の月 |
もてなしの梅酒色良き琥珀かな |
七変化まであと幾変化雨が |
わが庭のアルカリ性のあじさい花 |
雨を得ていよよ艶めく濃紫陽花 |
機音は阿波の藍染しじら織 |
禁色のアイスクリーム眠る前 |
空しきの色となりてや夏の山 |
口を開く歯科椅子取り込む濃い緑 |
沙羅白し三つ四つ尽きぬ思ひごと |
紫陽花の光の銀河雨後の寺 |
トリコロールの口笛桑の実が落ちる |
紫陽花の白に始まる雨意の風 |
青葉風地に触れそうなポニーの尾 |
紫陽花の風の色づく空の下 |
草笛の葉の色褪せし古戦場 |
鳶色の夏だ目立つな呪い人 |
虹立ちてなるようになる老後かな |
箸立てに七膳の色豆ごはん |
瑠璃色のままにぺしゃんこ蜥蜴かな |
雑詠 |
「ライブ感あるね」とふたり蛍狩 |
鐘楼へ続く回廊青葉風 |
梅雨入前卒爾とゆけり聖子をば |
ズック靴の踵つぶしてゐる素足 |
雨傘の避ける驟雨や催涙弾 |
雨二タ夜二タ夜の色を足し四葩 |
額の花渡船場跡に杭残る |
茅舎忌や一人にひとり母のいて |
薫風やずらりと干して子供服 |
献立にもつ鍋夏も煮て断固 |
時薬とふ秘薬日日草咲く |
世の中はコストの歪み梅雨最中 |
梅雨寒の真っ赤な嘘とミルクティー |
「お薬手帳」お持ちでしょうか紅蜀葵 |
晩成の老いの才覚蝸牛 |
緋鯉居る発芽率の悪さと播種の時期 |
舞い下りる白鷺一羽代を掻く |
明易し体内時計動き出す |
憂さ一つ捨て南天の花愛でる |
偕老の庭紅白の薔薇薫る |
★選句要領 |
★選句数 |
6句選(うち特選1) |
選外のコメントも受け付けます。 |
★締切 |
6月22日(土)24時 |
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス) |
makietto@nifty.com |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます