・「霧の都ロンドン」の話
ロンドンの天候は、毎日どんよりした曇りの日が多く、時々、小雨が降った。晴れた日は、私がロンドンに滞在するようになってから1・2度だけであった。
毎日毎日、曇りか小雨では憂鬱(ゆううつ)で、心も晴れなかった。しかしロンドンは例え雨が降っても小雨のなで、余り傘の必要性は無く、そして降っても1日中降り続く事はなかった。
ロンドンは、よく「霧の都」と呼ばれていた。私も当地に来るまで、霧の日が多いと思っていたが、霧の日はなかった。シーラの話では昔、fire place(暖炉)に薪や石炭を使用して暖を取っていたので、その煤煙の影響で霧が発生した様な空模様になった、と言っていた。確かに厚い雲が建物の屋上まで垂れ下がった様な状態で、若しくは小雨で各家庭や会社・公共の建物から出される煤煙が加わったら、正に濃霧の様な状態になったのだ。地形、地理的に於いてもロンドンは霧の発生し易いと言われ、昔は霧の都ではなく、「暗黒の都」とも言われていた。そして先が見えず、自動車同士の衝突も多かったそうだ。
今では暖を取る為の燃料に薪や石炭の使用は禁じられ、暖炉の所にガスストーブが置いてあった。私の部屋もそうだし、シーラ、ジャネット、ミルスさん、そしてここの大屋の部屋も、皆ガスストーブになっていた。しかしシーラの田舎では、まだ石炭を使用していた。しかし暖炉にはやはり薪が似合うかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます