△エトワール広場にある凱旋門(PFN)
私のパリ滞在は、7月30日(午後到着)・31日・8月1日・2日・3日(午後マドリードへ出発)、8月19日(午後到着)・20日・21日・22日・23日・24日(正午ロンドンへ出発)、11月13日(夕方到着)・14日・15日(イタリアへ出発)と言う事で、足掛け14日間滞在し、正味1日中パリに滞在したのは、8日であった。
滞在期間中、全てを見物に費やした訳ではなかった。強いて言えば、パリは私のヨーロッパ旅行の中継基地と言う感じで、休養したり、次の準備をしたり、日記や手紙を書いたりして過した時間の方が多かった。
しかし、そんな中でも極力、私は観光へ出掛けた。そして、パリについて私が見た事、感じた事、体験した事をここに纏めた。
*パリの観光巡りの話
パリは、セーヌ川によって南北に2分されていた。見所は川に沿った近くにあり、殆んど歩いて行ける範囲であった。
その中心にあるのが『ルーブル宮殿』であった。そして『ルーブル博物館』は、この宮殿の中にあった。殆どの美術品は、ナポレオンが占領各地から持ち帰った物、と言われていた。展示品が余りにも多いので、2日や3日では見切れない程であった。それで何を見たかと言うと、私は殆んど記憶に残っていなかった。
何年か前、東京にモナリザの絵画が展示された時、見たい人が余りにも多すぎて、その前に立ち止まって鑑賞出来なかったそうだ。しかしルーブル博物館ではその絵が小さすぎてか、それとも他に見るべき美術品があるのか、モナリザの前に人がいなかった。注意していないと何処にその絵画あるのか、知らない内に通り過ぎてしまうほどであった。
私がマサオの部屋に帰ってから、今日何を見たのか思い出せなかった。余りにも美術品・作品が多く、その上、漠然と見ていたのでこの様な結果になってしまった。
強いて上げるなら、ミロのヴィーナス、モナリザ、ミケランジェロの奴隷の像、晩秋、そしてピカソの絵画等であった。それに広すぎて、疲れた。Yoshiは美術品に対する鑑賞の仕方、作品に対する知識がないから、3時間程度で直ぐ飽きたのだ。広い美術館に、たくさん良い作品がいっぱい見られるのに、疲れたとは何事だ、と美術鑑賞が好きな人から怒られるかもしれませんでした。しかし、日本に居た時は、美術館へ行った事がない私が、パリ滞在中このルーブル博物館へ3回も行ったのでした。
鑑賞後、ルーブルを出ると直ぐ『カルーゼルの凱旋門』があり、それを見ながら行くと、広くないがフランス風の庭園『チュイルリー公園』があった。その園内に噴水池があり、近所の子供達がオモチャのヨットを池に浮かばせて楽しんでいた。又、子供連れのお爺さんがベビーカーを押しながらの散策は、平和そのものに映った。アイスクリームを買ってベンチに座りながら、そんな光景を見ているのも楽しい一時であった。
その公園から直ぐ、フランス革命の表舞台になった場所『コンコルド広場』があり、その広場中央に立っているのが大理石の『オベリスク』と言われる塔があった。そのオベリスクの向こう遠くに『エッフェル塔』が良く見えた。
このコンコルド広場から南に『シャンゼリゼ通り』、その通り越しに『エトワール広場』にある『凱旋門』も良く見えた。
ここは正に『パリのどまん中』、その中心に私が今いるのが不思議で仕方がなかった。特に素晴らしいのは、夜のコンコルド広場に数千の街灯が点灯し、そこからのシャンゼリゼ通りの夜景は、最高であった。街や外灯の灯りと自動車の灯り、そして、その向こうに凱旋門が浮かび上がるその光景は、正に『百万ドルの夜景』であった。
シャンゼリゼは、フランスの一流のお店が建ち並び、パリのメインストリートであるが、ケチケチ旅行の私には縁のない場所であった。しかし、歩道までせり出したカフェの椅子に1人腰掛けて、人々の行き交う光景、ネオン輝く街、光を放って往来する車、そして左手に光を帯びて浮かび上がった凱旋門を眺めながら、私は静かに飲むビールにむせび、何故か一筋の涙が出てくるのを抑える事が出来なかった(8月21日夜)。
私は、ルーブル~コンコルド~シャンゼリゼ~凱旋門と、この一帯を3~4回程散策した。凱旋門のあるエトワール広場(ここを中心に12の街路が放射線状に伸びて整然としている)からクレベール通りを下ると『ジャイヨー宮』(1937年の万博記念)があった。その建物前の公園を通り、セーヌ川を渡ると『エッフェル塔』に着いた。パリへ折角来たので記念にエレヴェーターで昇り、そこからパリの街並み、眺望を楽しんだ。
塔の前の『シャン・ド・マルス公園』の芝生と花壇の花が綺麗で、そちらの方が印象に残った。この公園の先が『エコール・ミリテール』(陸軍士官学校)、直ぐ傍にある『アンバリッド』(廃兵院、1789年フランス革命の歴史的建物)を見学した。
パリ見物で見逃してはならないのがセーヌ川のシティ島にある『ノートルダム寺院』(ゴシック建築の代表作)だ。建物の形、彫刻群が美しく、又、内部の荘厳さ、ステンドグラスの美しさに感動した。院内に賛美歌が流れ、お祈りの響きに身も心も清めさせてくれた感じであった。