秋ちかくなるしるしにや玉すだれこすの間とほし風のすずしさ
晩夏から初秋に、白い可憐な花を咲かせる、タマスダレ という植物があり、この花のことを詠んだ歌だ、と解説してくれた人が、昔、居ましたが、タマスダレはメキシコ原産の外来植物で、実朝の時代にはまだ日本には有りませんでした。恐らく、和名を命名した植物学者が、この歌を知って居て、その様に名付けたのでは無いかと思っていましたが・・・・・
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に依りますと、
別の記事 https://tonboike-osakap.com/event/plant/entry-164.html
タマスダレ
科名:ヒガンバナ科
場所:あじさい園
タマスダレ(玉簾)は別名「レインリリー」と呼ばれ、まとまった雨後に一斉に花茎を伸ばし開花することに由来します。
和名は、純白の宝石のような花を「玉」、細長い葉が集まっている様子を「すだれ」に見立てて付けられたと言われています
との事で、いずれも実朝の歌との関連は書かれておらず、面白くとも何ともありません。
千人万首―よよのうたびと― というサイトに拠ると
水無月の二十日あまりのころ、夕風簾を動かすをよめる
秋ちかくなるしるしにや玉だれのこすの間とほし風のすずしき
【通釈】秋が近くなった証拠だろうか。小簾の間を通して吹く風の涼しいことよ。
【語釈】◇玉だれの 万葉集では「小簾(をす)」と地名「越智(をち)」の枕詞として用いられている。玉垂(たまだれ)すなわち玉簾は緒に玉を通すことから「緒(を)」と同音で始まる語の枕詞に用いたものらしい。◇こす 小簾。下記万葉歌の旧訓は「こす」であったので、実朝もこれに倣ったものであろう。
【本歌】作者不詳「万葉集」
玉垂の小簾(をす)の間通しひとり居て見る験なき夕月夜かも
【補記】定家所伝本に拠る。貞享本は第三句「玉すだれ」。また結句「風のすずしさ」とする本も。
結局、この和歌と植物のタマスダレの関係は不明です。
実朝の命式についてはこちらで
三代目「鎌倉殿」こと 源実朝の生年月日時は、『吾妻鏡』に記されて居ます。
建久三年(1192)八月小九日己酉。
天晴 風靜。 早旦以後、 御臺所御産氣。御加持 は 宮法眼。 驗者 は 義慶坊、 大學房等。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
景季、 義村等 奉行 と 爲し、巳剋、 男子 御産也。
梶原景季と三浦義村の記述に続き、
巳刻に男子お産、とあります。
この、巳刻に生まれた男子というのが、実朝のことです。
旧暦の日付をグレゴリオ暦に直すと、
次のような日付、命式と判ります。(ユリウス暦 9月17日)
詳しくは当該記事へ
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(序言より抜粋) 「無学」とは、仏教用語で、学び尽くしてこれ以上学ぶべきことがない境地を意味します。つまり「子平無学訣」を学べば、もうこれ以上「子平」を学ぶ必要がありません。 「子平」のような学問を「命理」と言います。 「命理」とは、時間が運命に与える影響を見る学術であり、「子平」が他の「命理」に優れるのは、時間記号である「干支」によって、あらゆる判断ができるところにあります。その「干支」の並びだけに焦点を絞ったのが「子平無学訣」なのです。 本書『子平無学訣大全』は明澄派五術の秘伝書『子平修密無学訣』の〈解説書〉です。四干の組み合わせは、十の四乗、つまり一万通りあり、本書ではそのすべての組み合わせについて、ひとつひとつ解説します。
(本文より抜粋) つまり『無学訣』においては、「五行」や「干関係」などを超越して、「干支」の組み合わせだけで、命式を判断できるパターンが存在する、ということになります。 「時間」につけた「記号」である「干支」の並びだけで判断できる、ということは、「時間」と「運命」との関係を直接観察することにより近づくものであり、「作盤」のような、根拠不明の方法からは、より遠ざかることを意味します。 「作盤」や「五行」を排除する、などと言うと、まるで伝統に反逆するかのようですが、実は「五術」においても、「五行」や「易卦」などに基づかない分野も、昔から存在するのです。 例えば「風水」において、「理気」は確かに「五行」や「易卦」の理論に基づいて構成されているのですが、「巒頭」だけは、「竜」「穴」「砂」「水」とい う、地形そのものを類型化し、分類して、その土地の「貴賤」「吉凶」「壽夭」「富貴」を判断できるようにしたものです。 「巒頭」の理論でも「干支」や「易卦」などが使われていますが、これはただ、形態分類上の記号として使われているだけで、地形そのものが「五行」の作用を持っているというわけではありません。 これに対し「理気」はどうかと言えば、家や墓石が、どの八卦方位を向いているとか、水流がどの十二支方位から来ているか、などという、ある種の約束事に基づいて判断を行うもので、地形そのものを見る「巒頭」の見方とは全く異なるものです。 この「巒頭」と「理気」の関係を「子平」に当てはめてみると、「干支」の並びをそのままで判断できる「無学訣」の方法が、「巒頭」の見方と同様であり、 「干支」を「五行」で分類して、その「強弱」で判断する方法が、「理気」の見方と同様、と考えることができます。そして、風水の判断において、「巒頭」の 占める割合は80%と言いますから、「子平」においても、「干支」の並びだけで、80%の判断ができる可能性があるはずです。
「無学訣」でも「強弱」や「格局」を考慮する場合がありますが、それは四干が、ある特殊な並びになる場合の対処法として説明されており、やはり、「風水」 の「巒頭」のように、「子平」の判断も、80%は「干支」の並びだけで決まっている、と考えることができます。 『無学訣』を完全に理解できれば、あらゆる命式を、誰もが、あるがまま的確に判断できるようになり、これ以上「子平」を学ぶ必要のない「悟り」の境地に達することができるのですが、修得には長い持間を要し、なかなか生きているうちに「子平」を使うことができません。 本書が書かれた目的は、「無学訣」の示す「干支」の並びによる推命、即ち、時間が運命に与える影響を、時間記号である「干支」の並び方そのものから、誰 でも読み取ることができるようにするためであり、「子平」における「無学」の境地を全人類と分かち合うためのロードマップとして、一万通りに上る四干すべ ての組み合わせについて解説します。
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