護衛艦に搭載される対潜哨戒ヘリコプターは
当初、
シコルスキー(三菱重工業でライセンス生産)HSS-2(SH-3シー・キング)であったが、
1980年代後半に入って、
シコルスキー(三菱重工業でライセンス生産)SH-60Jシー・ホーク対潜哨戒ヘリコプター
に順次切り替えられ、対潜水艦戦能力、運用性の向上に努めている。
地方隊は10個隊とされ、
横須賀、
呉、
佐世保、
舞鶴、
大湊
に置かれた。
DEと称されるやや小型で、情報処理能力などが簡略化された地方隊専用の護衛艦や、護衛隊群の任を解かれた旧式の汎用護衛艦が任に当たっている。
DE229「あぶくま」を1番艦とする
あぶくま級護衛艦6隻は
1988年に起工、1989年に竣工、就役している。
基準排水量2000トン、
満載排水量2900トン、
ディーゼル及びガス・タービン推進、
兵装は
OTOメララ 76mmコンパクト砲1門、
Mk112発射機(Mk46魚雷搭載対潜ロケット8発)、
Mk141発射機(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、
68式3連装魚雷発射機2基、
である。
近接防御武器システムには
Mk15ファランクス20mm機関砲近接防御武器システム1基
を装備している。DEとしてはじめて対空レーダーを搭載し、防空能力を強化した。
それ以前のDEとしては、
1979年に起工、1981年に竣工、就役した
DE226「いしかり」を1番艦とする
いしかり級護衛艦1隻
がある。
いしかり級護衛艦は
基準排水量1250トン
ディーゼル、ガス・タービン推進
である。
そして、いしかり級護衛艦の改良型であるDE227「ゆうばり」を1番艦とする
ゆうばり級護衛艦2隻は、
基準排水量1450トン
1981年に起工、1983年に竣工している。
ディーゼル、ガス・タービン推進で、
兵装は、
OTOメララ 76mmコンパクト砲1門、
Mk141発射機(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、
ボフォース4連装対潜ロケット1基、
である。
またDE218「ちくご」を1番艦とする
ちくご級護衛艦が1971年に起工、1972年に竣工している。
Mk112アスロック8連装発射機1基と
OTOメララ 76mmコンパクト砲
を装備し、
対潜能力に重きを置いている。
地方隊配備の護衛艦は、それ以外は旧式の汎用護衛艦DDで補われ、
護衛隊群と地方隊の艦船をあわせて
60隻体制
と旧・防衛計画の大綱では定められている。