第4章 日本の危機
第3節 日本の危機 南シナ海
2000年代
南シナ海
での
近年の戦争、紛争
は、
中国とベトナムの西沙諸島(パラセル諸島)での戦争
1974年1月、
中越戦争
1979年2月、
南沙諸島(スプラトリー諸島)での中国とベトナムの戦争
1988年3月、
ナトゥナ諸島での中国とマレーシアの係争、
南沙諸島・ミスチーフ礁での中国とフィリピンの戦争
1995年2月
などがあり、
中国と東南アジア諸国との対立は深刻である。
さらに南シナ海
では
強力な武装の残忍な海賊集団の存在、
地形的な面からテロリストによる襲撃が容易
など、
危険地帯であり、
日本のシー・レーンは脆弱である。
南シナ海には石油や天然ガスなどが埋蔵されていることが確実視されており、
さらに海上交通の要衝であるため、この地域の実効支配は非常に重要である。
そのなかで、
中国のこの地域での実効支配強化のための軍事力の強化には目に余るものがある。
中国
は
ミスチーフ礁(美済礁)、
ジョンソン・サウス礁(赤爪礁)、
ヒューズ礁(東門礁)、
スビ礁(渚碧礁)、
クアルテロン礁(華陽礁)、
ファイアリー・クロス礁(永暑礁)、
ガベン礁(南薫礁)
を
暗礁/低潮高地は埋め立てても領土化できない
という
国際仲裁裁判所
の
判決
を
無視して
暗礁/低潮高地を違法に埋立て
領土化し
さらに
アメリカ
バラク・オバマ大統領
との
約束を無視し
領土化できない暗礁/低潮高地
に
滑走路を造り
戦闘機と地対空ミサイル
を配備し
基地化、
港湾と潜水艦基地を建設し
水上戦闘艦と潜水艦
を配備し
基地化、
アメリカおよび周辺諸国を威圧している。
南シナ海
においても
中国
は
「領海法」を適用しており、
この海域に点在する島々の武力奪取、実効支配を進めており、
現在
も
中国
と
ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア
とは
一触即発の緊迫した状況が続いている。
2001年4月1日
には
合衆国海軍のロッキード・マーティンEP-3Eアリエス電子偵察機
を
が
挑発、
中国人民解放軍空軍の殲撃8Ⅱ J-8Ⅱ戦闘機
が
合衆国海軍ロッキード・マーティン EP-3Eアリエス電子情報機
に
接近し過ぎて両機は接触し、
殲撃8Ⅱ J-8Ⅱ戦闘機
は
墜落、
合衆国海軍EP-3E電子情報機
は
中国人民解放軍航空基地に緊急着陸した。
合衆国海軍EP-3Eアリエス電子情報機
に
搭載している軍事機密の情報収集装置
は
中国に調査分析される。
2009年3月
には
合衆国海軍の音響測定艦インペッカブル
を
公海上で進路妨害し、
同年2009年4月
にも
公海上
の
合衆国海軍の音響測定艦ヴィクトリアス
に対して
中国人民解放軍海軍の傘下にある中国漁船
が
妨害行為、危険行為を行った。
ベトナム
は
ミコヤンMiG-29戦闘機
を
少数配備、
フィリピン
は
昼間限定のノースロップF-5Aフリーダム・ファイター
を
極少数配備、
マレーシア
は
ボーイングF/A―18ホーネット戦闘攻撃機
と
スホーイSu―27戦闘機
を
少数配備、
インドネシア
は
ロッキード・マーティンF-16ファイティング・ファルコン戦闘機
を
少数配備、
など
東南アジア諸国
の
航空戦力
は
中国に全く対抗できない。
東南アジア諸国
の
海軍力
は
ブラウン・ウォーター・ネイヴィー
や
沿岸警備程度
で
総じて弱体であり、
中国との紛争が生じやすい状況となっている。