先日、母親が運転する車の助手席に座っていました。
車一台通るほどの細い路地に入りました。すると、大学生らしい若者が5人ほどで
集団になって目の前を歩いていました。
明らかに、車の気配には気がついていたかと思うのですが、いっこうに道を明けてく
れるような素振りがないので、
母親に、「クラクションを鳴らして」と私が言いました。
母親は、「ダメ!!」の一言でした。私は「!?」でした。
しばらくすると、路地のくぼみがあり、彼らはどいてくれました。
すると・・・母親は車の窓を開けて「ありがとうね」と頭を下げて彼らに言いました。
すると・・・彼らからも「いいえ、あーざーす(ありがとうございます)」と頭を下
げてくれていました。
母親は「同じ人なんだから、車が優先なんて誰が言ったこと!?彼らだって同じよう
に歩いてるんだから、クラクションを鳴らされたら、お母さん気分悪いも
の。彼らだって同じでしょ」
母がクラクションを鳴らしていたら、彼らの反応はどうだっただろうか・・・。
気持ちがわさわさしただろう。しかし母は「ありがとう」と言ったので、
彼らからも「ありがとう」の返事があった。
言葉と心の連鎖だなと思いました。私の気持ちまで暖かくなりました。
改めて、母親の人となりの良さを感じ尊敬であふれました。
私も自然とそういうことができる母のような人になりたいと思いました。
すみれの群生
庭のスイセン