頭の中の「あれ」も「これ」も
淡路島の、あるホテルを訪ねたときのこと。
ロビーの壁に、有名人のサイン色紙がいくつも飾られていた。
その中に、ひときわギョギョっと目を引く一枚があった。
サインというより、それは、魚の絵。
彼がそのホテルで食べたという魚が、黒のサインペンで
でーんと描かれていて、まわりには、ヒレの特徴や味の感想まで
ところ狭しと書き込まれていた。
タレントの「さかなクン」が描いた色紙だった。
色紙からは、彼の「さかな愛」が溢れ、伝えたい思いが溢れ、
ホテルへの感謝と喜びが溢れ、周りの色紙を圧倒していた。
-この人、すごい。 そう思った。
さかなクンの頭の中には、「魚」がいっぱいつまっている。
そして、この絵本の主人公の頭の中につまっていたのは、「石ころ」である。
きっと、どんな人の頭の中にも、あれこれ、いくつもの「好きなもの」がつまっているのだと思う。さかなクンのように、一つに絞り切れないけれど。
それら「好きなもの」を、「あれ」も「これ」も大事にできれば、幸せなのだと思う。
そして、お互いに相手の頭の中の「好きなもの」に気づいて、
大事にしてあげられたら、なお幸せなのだと思う。
私の場合(気づくのが、けっこう遅かったけど)、「好きなもの」の一つが、「絵本」でした。好きな「絵本」を通して、こうして、あなたと、つながることも許されました、ハレルヤ!
さて、あなたの頭の中には、どんな「好きなもの」が、
何と、何と、何が、詰まっているのでしょうか?
そして、あなたのそばにいる、お子さんの頭の中には?
気づいて、大事にしてあげてくださいね。
それぞれの頭につまった、「好きなもの」を。