2021年10月18日。今日は晴れ間が見え、きれいな夕焼けでした。
ポーランドの発表によると今年1月から9月にかけて、ポーランドに難民申請した外国人で最も多かったのはアフガニスタン人で約1700人。2番目に多かったのはベラルーシ人で1400人だったそうです。
次に多かったのはロシア人で800人、そしてイラク人500人、ウクライナ人200人・・・と続きます。
ポーランドにどんどん難民つまり外国人が入ってきそうです。
と思っていたら、ベラルーシ内務省で組織犯罪担当部門の責任者である人が、
「外国、特に西側に行って働くベラルーシ人はベラルーシ国籍を奪われるべきである、とベラルーシな内務省は信じている。」
と公言しました。
これはソビエツカヤ・ベラルーシ紙の記者とのインタビューで出た発言です。ちなみにこの新聞は英語版「ベラルーシ・トゥデイ」も発行しており、この英字新聞はベラビア航空の飛行機の中で乗客向けに配られるし、世界中の各国ベラルーシ大使館でも読める新聞です。
インタビューではさらに、
「祖国から逃げ出し、嫌い、今は西側諸国の利益のために働いているベラルーシ人は、ベラルーシ人と呼ばれる権利を持ってはならない。
国民が国に背を向けたのなら、なぜ国は国民から背を向けることができないのか? 外国へ出たベラルーシ人は自由にベラルーシに来ることができず、選挙に参加することもできなくなる。」
とオルロフスキーは述べました。
(私の意見ですが、入国の権利がないとか選挙に参加できないとかより、労働者としてのベラルーシ人が大量に出国してしまうことによって、税収が減ってしまうことのほうが大問題なのでは・・・と思います。各国のベラルーシ大使館で在外投票を実施しているので、外国にいるから選挙に参加できないことはないです。)
この担当者は組織犯罪部門担当なので、つまりテロ対策の責任者なのです。
国籍に関して法改正が今年6月にあり、それによると、ベラルーシの国籍を取得した人物が過激派、テロリスト、またはベラルーシの利益に深刻な危害を加えるなどの犯罪を犯した場合、ベラルーシ国籍を剥奪される可能性があるとされています。
今回の組織犯罪部門担当者の意見では、この法律をさらに拡大して、出生によってベラルーシ国籍を持っている人でも、上記のような犯罪を犯したらベラルーシ国籍を剥奪できるよう法律を改正すべきであり、この点について、検討してみる必要がある、ということなのです。
まだ今後どうなるのかは分かりません。実際にまた法改正されたら、ますます人口が減るでしょう。
難民認定されやすくするために、わざと国籍剥奪してもらう行為に走る人も出てくる可能性があります。
つまり国民が出国する抑止力にはならないと私は思います。
「国民が国に背を向けたのなら、なぜ国は国民から背を向けることができないのか?」
という発言には驚きました。
家出した子どもを親が勘当することに似ているかもしれません。
しかし、国が国民から背を向けることができるようになるということは、国そのものの存在意義がぐらついてしまうと思うのです。国が国でなくなってしまうように感じます。国民がいることが国の定義です。それなのに国が国民に背を向けることができる法律を作ろうとするのは、国が存在しなくなってもよいという考えにも繋がり、つまり矛盾しているのです。
今外国に住み、仕事をしているベラルーシ人はどう思うでしょうか。
難民申請や無国籍になると困るので外国籍を取得しようとするベラルーシ人が増えそうです。別にベラルーシの政権転覆を画策しているわけでなくても、外国で働き、外国に税金を収め、外国に家を持っているベラルーシ人はもうベラルーシ人であることをやめて、外国の人間になろう、と思ってしまいますよ。