ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年7月8日。ウクライナ侵攻から135日

2022-07-08 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年7月8日。
 今日は日本のニュースに気を取られて、ベラルーシのニュースが頭に入ってこなかったです。
 安倍元首相銃撃事件。そして死亡の速報。本当に残念です。
 現代の日本で銃を使った政治家への暗殺・・・と思ったのですが、容疑者は殺意を持っていて以前から念入りに計画、そして手製の銃器まで用意していた割には、動機が政治的ではないですね。まだ取り調べ中なので、はっきりわからないことが多いです。

 ベラルーシ人から見ると、日本の警備が甘すぎるように思えるそうです。警備している人に物を近づいてくる人に対して、何かで遮るとか体当りするとか、逆に元総理の立ち位置を手で押して動かすとかすればいいのに、何もしていないように見えます。
 S夫は「日本は平和で、銃を持って殺し合っているのはヤクザだけだから、警備員がぼうっとしているんだな。」と話していました。
「これじゃあ、飛び道具だろうがナイフだろうが、簡単に殺せてしまう。それにしても背中から撃つなんて卑怯だ。」
 手製の銃については、
「あんなの簡単に作れるよ。俺だったら5分でできる。」
とわざわざ作り方を私にあれこれ指南してくれましたが、私はそんなもの作る気がないので、適当に聞いていました。
「銃は簡単に作れても弾のほうはどうするの? これも自分で作ったのかな。」
ときくと、
「日本にだって猟銃用の弾を売っているだろう。容疑者が猟友会メンバーでなくても、誰かにもらったのかも。それに元自衛隊なんだから、ちょろまかすこともできたのではないか。」
とベラルーシ人的想像を私に話していましたが、日本人の私が否定的に反応していると、
「火薬を調合して詰めたら、弾は自分で作れるな。」
と今度は弾の作り方や火薬の材料について説明してくれました。私はあまり聞いてませんでした。
 私はどうして日本でこんなことが起きてしまったのかと、とにかく悲しいです。

 続報では、容疑者は爆発物を作って、それで殺そうと思っていたが、実験をしたら効果が少ないことがわかって、凶器を銃器に変更したそうです。
 実験をした・・・とはどこでしていたのでしょうか。

 2011年4月11日にミンスク地下鉄構内で爆発事件が起きたとき、犯人は爆弾作りが「趣味」で、やはり実験を繰り返していたそうですが、ベラルーシなので町の近くに森があって、しかも壁紙の貼り替えをベラルーシ人は自分でするので、その壁紙を森の木の枝にあちこち吊るして、部屋ぐらいの大きさの空間を作って、そこで爆発させていました。
 もちろん壁紙が破れたり焦げたりし、木の枝も折れたりしていました。日本の場合こんなことをしたら、すぐに誰かに目撃されると思うのですが。

 安倍元首相が北方領土問題解決のためにロシア大統領と何度も交渉していた姿が思い出されます。プーチン大統領も弔電を送りましたね。北方領土問題で話し合いのテーブルについたこともあれば、今のように日露関係がぎくしゃくしている時期もあり、そんな中でやっぱり弔電を送るという状況です。ちなみに良くも悪くも何かしらの関係があります。
 一方、ベラルーシ大統領と安倍元首相は会ったことはありません。一度対面会談をする話が持ち上がって、ベラルーシ大統領が日本へ訪問することになっていたのに、2週間前に安倍首相からキャンセルされたことがあります。その後天皇の即位式のときには大統領が招待されていたのに、欠席しました。(ロシア大統領も欠席しましたけどね。)

 
 ベラルーシ義勇兵の戦隊であるカリノフスキー大隊のメンバー3人がウクライナのリシチャンスクでの戦闘中所在不明になっていましたが、大隊側が戦死した可能性について言及しました。可能性が高いものの、遺体が確認されたわけではないので、戦死を断定まではできないとしています。


 小児腫瘍学センターで勤務している小児がん専門家の医師2人がKGBにより身柄拘束されました。

 過激派認定された書籍を書店から撤去する作業がベラルーシ国内で続いています。