ねぎ置き場~ひっそり貯えるネタの貯蔵庫~

(自称!)青春系ダンスユニット○~まる~の左。ダンスやったり、表現したがりな三十路が送るブログエンターテイメント

消えないのは挫折の記憶

2017-07-24 21:47:00 | 小説及び小説になりうる原料
大学時代、全力でコンテンポラリーダンスに明け暮れて、授業も上の空で構成図ばかりをジャージ姿でノートに書いていた。
空き時間には勝手に大学のダンス室に入って一人でバーレッスンをやっていた。
今から見れば、かっこつけやがって、全然上達してない素人の真似事じゃないかというツッコミは入れられるが、当時の僕は本気も本気だった。

そんな暑苦しい男だったので、ちょこちょこ他大学のお友達はできた。調子にのっていたのを、全国に友達ができたことが助長した。

しかし、僕は無冠だった。

周りのみんなは個人で何らかの大会で受賞している。受賞がすべてじゃないことくらいはわかっている。しかし、自分を証明できない気がして、当時は落ちつかなかった。

先輩にもらった勲章はたくさんある。先輩の創作、チームとしての創作。しかし、僕の本当に本当にくそ小さい個人で受賞という目標は達成することはできなかった。

最後の大会。
どこかに慢心があった。
みんな俺のことを褒めてくれた。
自分もなぜかいける気がした。
だけど、こだわりの部分でどこか欠ける気がした。
それが的中した。

結局のところ、僕は作品を作る上で決定的な目を欠いていたのだと思う。観客を意識するあまり、自分のダンスがわからなくなっていた。

僕の名前は最後まで呼ばれることはなかった。

なんてつまらないコンプレックス。
なんてどうしようもないちいさなプライド。

天狗になっていた僕の支えは最後まで無かった。

でも、今になってわかる。
そのこだわっていること自体が間違っていたのだということを。
作品というのはそういうことで評価されるものではないし、自分はそういう意味での努力や才能が足りていなかったのだということを。

みんなで掴んだものの大きさ、ありがたさ、そういうものがすべて幸せだった。それで充分だった。

間違いかどうかはおいておいて

あの日の受賞式での悔しさは今でも頭に残り、まだやめられない衝動につながっている。
だけど、リベンジとかそういうことでなくて、僕なりの満足できるまでやりたいと思った。

挫折があるから今がある。
満足したら終わってしまうものもある。

苦さは前に進むエネルギー。

ふと思い出したままに綴ってみた。


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