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全国各地でそんなポスターが貼られ、全国の猛者たちは平常心ではいられなくなり、オーディション開催までにライバルを減らそうと争いが耐えなかった。そうしていく中で開催日までにはすでに優勝候補であったライオンや象が消え、力だけでは勝てないことが立証されてしまう形になった。
そんな中、もっぱらの優勝候補は犬一色になっていた。
オーディションは総当たりのバトル戦になるのであるが、相手が降参するか、戦闘不能になるまで続けられる。
桃太郎さんのお供になれば、その種族の知名度はぐんとアップし、弱肉強食社会の頂点に君臨できるであろう。しかし、一回戦敗退ともなれば、たちまち種族の滅亡にも直結するという、まさに生き残りをかけた壮絶なオーディションなのである。
一度参戦を表明したらキャンセル不可のため、それぞれの種族では検討会議が慎重に行われた。
犬の賢さには誰もが脅威を感じていた。スピードだけならなんとかなるが、鋭い牙と頭脳戦に持っていかれたら勝ち目がない。あの百獣の王ライオンも犬に負けたというのがもっぱらの噂になっている。
かくして、運命の日が訪れた。スタジアムには種族の行く末を見守ろうと立ち見が出るほどの人数が集まった。観覧席の一番前には、あの桃太郎さんとオーナーのおじいさん、おばあさんが座っている。
開会の鐘がならされた。なるほど、天○一武道会とだいたい一緒のシステムか。
会場の端にはすでに第一回戦の選手がアップを始めていた。
あのシルエットは…
虎と…
キジ!?
誰もが思った…
ヤムチャの立ち位置の人、キター!!
次回に続いたり、もしかしたら続きません
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