先月の洋裁教室で 生徒さんが お母様の留袖を手に・・・
「むかしの留袖って・・・ほら・・・。」
そういって 留袖の後ろ見頃をぱらっとめくられると・・
後ろ見頃に・・・・・柄がない・・・。
黒留袖と言えば 後ろ見頃まで 柄が回るようになっている”江戸褄”が一般的ですが
そういえば・・
黒留袖が”江戸褄模様”が 主流になったのは戦後という話をきいたことが・・
生徒さんが今 70代前半なので そのお母様の若かりし頃は・・
約75年~80年ほど前。
年代的には 戦中戦後すぐの時代の留袖になります。
今 お客様からお預かりしている留袖があり
かなりの年代ものとは思っていたのですが年代がわからず
生徒さんの話を聞いて 改めて広げてみると・・・
おぉ・・・後ろ見頃に・・柄がない・・。
これも その当時の留袖ということでしょうか・・。
っで・・試しに 我が家の箪笥のアンティーク留袖も引っ張り出してみると・・・
前には 柄がありますが・・ぺろり・・ひっくり返してみると…
後ろが・・・ない。
・・っで もう一枚 別のアンティーク留袖を引っ張り出してみても
やっぱり・・・後ろに・・柄がない。
更に・・
この時代の留袖の特徴として・・
下前も 上前も どちらも絵柄が全体に描かれています。
・・・おもしろい・・・
今まで気にしたことがありませんでしたが・・勉強になりました。
もう一枚 アンティーク留袖あったのですが・・すでに 私のベストになっており
あれも そうだったのかなぁ~っと思うと
確認してみたかったとちょっと悔まれます。
その時代 その時代の特徴や 歴史 流行など知っていくと
面白く
どんどん着物に興味が湧いてきます。
・・っで 先のお客様の留袖
ワンピースにお仕立て予定ですが・・只今 苦戦中・・・・。
戦中・戦後を潜り抜けて?きたであろうお着物ですが
生地自体は しっかりしていて お仕立てに何の問題もなく
アンティーク特有の柔らかい色合いと優しい絵柄は
きっと 素敵なお洋服になるっ!
・・っとワクワクする反面・・・
80年という年月は それなりに その足跡・・を残しているもので・・・
・・・ん・・・一筋縄ではいかない
ただいま・・柄どり 苦戦中です・・・
がんばります!
昨日の皆既月食
ここ長崎の空の下でも 赤い月を ハッキリと見ることができました。
とっても神秘的できれいでした。
お月様からみれば 私の驚き(80年という歳月)など
ほんの一瞬の出来事・・・
なんせ・・十二単のかぐや姫の時代から
ずっと 地球を見続けているのでしょうから・・。
いったい どんなふうに 地球のことをみているんだろう?
そう思わずにはいられません・・。