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「恵美須神社」の正確な創建時期は史料が無く、不明ですが
永久元年11月(1115年)と伝えられています。
昔はこのあたりは大阪湾で、野田はそこに浮かぶ島々(難波八十島)のひとつ。
農業とともに漁業も盛んだったので、恵比須神社が信仰されたのでしょう。
極楽寺本堂にあった小学校は、
その後この神社にお引越し、明治31年にまた別の場所に移転しました。
今の場所に落ち着いたのは大正5年、なんと4件目です。
参考「野田恵美須神社 公式ホームページ」
この神社の周囲にも古い建物が残っています。
神社の周囲に大きな樹木が茂っているため、
この道はいつも涼しげで静かな雰囲気があります。
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一番目立つのが立派なうだつのあるこのお宅。
この家を見るのが楽しみで、よくこの道を歩きます。
東京の下町と言われる地域にも古い和風住宅や長屋が残っていますが
このような重厚かつ立派な家は見たことがありません。
造りが華奢な感じで、台風が来たら吹っ飛びそうな家が多いのです。
これも大阪が歴史のある古い街で、豊かだった証ではないかと思っています。
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どの角度から見ても素敵ですねぇ、憧れです。
丸みのあるむくり屋根の家をみると、
「ああ、大阪に帰ってきたなぁ!」と痛感します。
東京にある古い住宅の屋根はまっすぐなんです。
(だからよけい軽そうに見えるのかも)
追記 2012.11
残念ながら上記の建築物は取り壊されました。
今は駐車場になっています。
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その並びにある旧エビス薬局。
厨子(ツシ)二階町家と言われる形式でしょうか。
上記のお宅に比べると、二階部分の背が低いです。
江戸時代は通りを歩くお武家様を見下ろさぬよう、
二階部分(物置きなどに利用)を高く作ることは許されませんでした。
この形式の家は江戸時代~大正初期まで作られていたそうです。
追記 2014.03
残念ながら、このエビス薬局も解体されました。
「野田恵比須神社」
住所: 大阪市福島区玉川4-1-1
※「福島区の風景・街並み」
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