念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
橋わたるブラスバンドや風光る
みかんの木若枝削ぎて挿木かな

　　　　川　柳　　　　　
選挙違反党費も国の税のうち

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
風光る大倉山やジャンプ台
ジャンプ台大倉山に風光る
まだコロナ春愁尾を引くや

　　　　川　柳　　　　　
籤より確率よいコロナ感染

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
無人家は辺り一面タンポポな
古民家の庭いっぱいに風車

　　　　川　柳　　　　　
目を凝らし挨拶交わすマスク美人

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
母植えたバラが一本門の脇
カモの子を指さす園児つらなりて

　　　　川　柳　　　　　
濃密なキスも抑制投げキッス

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
夏の雨ふと立ち入るは紀伊国屋
仏法僧浮世の風をやりすごし

　　　　川　柳　　　　　
愛猫もウッカリ抱けぬコロナとか