念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
雪風をかわしつつ来し新ヘルパー
孤独なる雑炊の供酒肴かな

　　　　川　柳　　　　　
情熱き雪女郎けさ薄情なり

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
代えがたし首に馴染みし古毛布
雪山を滑り来る子の得意顔

　　　　川　柳　　　　　
総理新記録です。で何だ。コロナ死者１００人。

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
まな板によこたふ緑小松菜かな
水を得し切干大根了される

　　　　川　柳　　　　　
文書なし逃げの弁解慣れたもの

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
水溜まりどっと押し入る雪解水
温き日やわすれていたり寒の内

　　　　川　柳　　　　　
熊眠りて恐怖の人家安眠す

念坊ひとり旅

　　　　一行詩　　　　　
ながらへば炬燵・湯たんぽ先に失す
祖母の膳載らぬ日は無し小松菜かな

　　　　川　柳　　　　　
宝石かと砂場でつかむ氷塊な