念坊ひとり旅

　　　一行詩
留守電を立たずに聞くや足焙り
陽の反射ま白雪より光彩見ゆ

　　　川　柳
執念の防衛予算福祉は愛想

念坊ひとり旅

　　　一行詩
消え去らぬ12月8日ラヂオの声
寂しげな夜中の咳や独り家

　　　川　柳
物価高生活低下恋夢中

念坊ひとり旅

　　　一行詩
強風に乾布摩擦か冬木立つ
まな板の新人参の紅くあり

　　　川　柳
生活の再生エネは賃上げなり

念坊ひとり旅

　　　一行詩
ウクライナ暖炉の無力闇の中
敵対心こころ通わぬ人と人

　　　川　柳
堂々とサムライブルー帰って来い

念坊ひとり旅

　　　一行詩
雪原をつらぬく国道黒々と
古合羽思わぬ霙肩へ滲み

　　　川　柳
クリスマス日本の景気見栄え無し