念坊ひとり旅

　　　一行詩
団らんや夕ひと時の囲炉裏端
昔見た映画かなしや枯真菰

　　　川　柳
自民党同士で分党琢磨せよ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
猛吹雪戸に吹き溜まり窓より出づ
駐車場の車吹雪に色失くす

　　　川　柳
無派閥とて数の子ほどの支援者ぞ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
錯誤する解散劇や寒曝
議員とは省みざるや寒鴉

　　　川　柳
襟につく数の子議員だんまりさ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
うら恋し最北の聴く梅だより
珍気象まるで春やと思ひ合ふ

　　　川　柳
大寒や予防接種へ萎えし腕

念坊ひとり旅

　　　一行詩
大寒や心もとなき国さまよう
高額に見入るばかりの冬苺

　　　川　柳
閥を伐る検事援ける民の声
心無き口の数々耳の冷え