念坊

　　　一行詩
大雪や万紫千紅初冠雪
晩秋や景色も吾も侘び一色

　　　川　柳
亡き妻と食欲の秋味ひたり
山親父初冠雪に穴下見

念坊ひとり旅

　　　一行詩
晩秋の色問われ其の鉄錆よ
黒岳に初冠雪や身の締まる

　　　川　柳
不信任可決も半兵衛なりすます

念坊ひとり旅

　　　一行詩
九月とて前後の月の行き合ひて
神々の憩う庭にも紅葉初む

　　　川　柳
短夜から長き夜へ吾が眠り充つべし
行政の弱い防災人災あり

念坊ひとり旅

　　　一行詩
君が居しソファーより観る十六夜な
十六夜を君のソファより見つめけり

　　　川　柳
秋分や朝寝坊せば早寝せにゃ

念坊ひとり旅

　　　一行詩
秋の日や勘で糸突く針の穴
稲刈りや兄は如何かと声交はす

　　　川　柳
墓の穴健康寿命みやげして