汝自身を知れ

休暇なので、哲学的なことを考えています。

ギリシャの古典に、「汝(なんじ)自身を知れ」という言葉があり、
中国の古典に、「敵を知り己(おのれ)を知れば百戦危うからず」という言葉があるように、
自分を知るのは重要なことです。
しかし、生物学と心理学を勉強しても、それだけでは自分を含む人間を理解できないのが、
人間の難しいところです。

「不良牧師2鉄馬の旅」に引用されたネイティブアメリカンの祈りには、
「私に力をください。それは、兄弟に勝つためではなく、最大の敵である自分に勝つためです。」
と書かれています。また、仏典の法句教には、
「戦場で幾千の敵に勝つよりも、己に勝つ者こそ、真の戦士なり」
と書かれています。
普遍的な真理の探究の結果の言葉でしょうが、では、自分は敵なのでしょうか。

福沢諭吉先生は、「自らをもって良しとなす」という意味で、
「自由」という日本語を考案しました。
自分を理解し、納得している人が、真の自由人なのでしょう。

他人と付き合うのが難しいように、自分と付き合うのも難しいです。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )