双極性障害とはかつて躁うつ病と呼ばれていた精神疾患です。
いわゆるうつ病は単極性と呼ばれ、うつ状態しかありませんが、双極性障害(躁うつ病)の場合は躁状態とうつ状態の二つの病態が繰り返される病気です(もちろん普通のときもあります)。
双極性障害はうつ病と同様にストレスのある脆弱性によって引き起こされると言われますが、うつ病よりも遺伝的体質が強いとされています。ただこの場合の遺伝的体質は高血圧とか高血糖になりやすい体質と同じようなもので、その遺伝的体質をもっているから必ずしも発症するわけではありません。
双極性障害は明らかな脳内物質の偏りや異常から起こる病で、言い方を変えるならば「脳という臓器の病」です。
従って「臓器の病」であるので、「根性」では治りません。
人からは異常な興奮と見える躁状態、やる気がなく怠けているように思えるうつ状態、どちらの状態も脳という臓器の神経伝達物質に偏りが起こっています。
治療方針は基本的には薬物療法で、気分安定薬といわれる薬によって躁状態とうつ状態の波を鎮めることが多くの場合可能です。
双極性障害の病態には大まかには双極Ⅰ型障害(大きな躁と大きなうつの波)と双極Ⅱ型障害(小さな躁と大きなうつの波)の2種類があります。
どちらも基本的には気分安定薬によってコントロールをします。
○ わかりやすい簡単な解説: 双極性障害(躁うつ病)情報サイト by イーライリリー
○ 研究者による詳しい解説: 躁うつ病のホームページ by 加藤忠史氏